情報活用能力の育成
新型コロナウイルス感染症に罹らないため
免疫力を高める対策は?

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2020.7.10


メディアリテラシーの部屋へ


聞き取り図式
指導者のプレゼン
「新型コロナウイルス感染症」
〜これまでの概要と不思議2件〜
を聞きながら
図式を書く。
(7分間の話)

2人組みで
相互にプレゼンし合う。
(各40秒)


下の図式を基にプレゼンしました。

流れ(概要)


昨年11月〜12月、武漢で原因不明の肺炎が急増。新型ウイルスではないかとの情報に、住民が病院へ殺到しました。防護服を着た医療関係者、急きょ病床(建物2棟)を準備する騒動が、映像で流れました。

今年1月中旬、遺伝子解析から「新型コロナウイルス」と判明。中国政府は内外に知らせました。

1・15 日本で初めての患者。

1/20 ダイヤモンドプリンセス号事件
   乗組員2666人 感染者712人 死者11人
   2/19 乗客は全員 下船

1月28日、政府は「指定感染症」に指定。以後、疑わしい人は病院ではなく、保健所へ連絡。PCR検査(しないケースも多数)の上、陽性なら症状がなくても「感染症指定病院」へ入院。

この間、政府は中国に向けて「春節にはぜひ訪日を!」と呼びかけ続けていました。

2月14日、専門家会議を設置。感染学の立場から、政府に対応を提言することになる。

2月27日、専門家会議に諮ることなく、唐突に安倍首相が「全国一律に臨時休校」を要請。専門家会議からは、全国一律には疑問視の声。文科省大臣は、地域の実情に合わせての対応を指示。このときの感染者156人、死者3人。

3月に入ると「入国制限」が始まる。
   3/9  中国・韓国
   3/21 ヨーロッパ
   3/26 アメリカ

3/11 WHO パンでミック宣言

3/29 志村けん さん死亡。

4/7  緊急事態宣言(〜5/6) 7都道府県
   4/16 緊急事態宣言 全国へ!

5/14 緊急事態宣言 解除39県
   5/25 緊急事態宣言 全面解除

6/19 移動制限の解除

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不思議二つ
その一
100万人あたりの死亡率
東アジアは欧米と二桁違う!


100万人あたりの死亡率

人数 国名 人数 国名
824 ベルギー 7 イラク
580 スペイン 7 日本
558 イギリス 5 韓国
557 イタリア 3 中国
445 フランス 0.3 台湾
333 アメリカ 0.2 タイ
96 イラン 0 ベトナム


この理由がいろいろととりざさされていますが、一つには結核の予防注射(ワクチン)「BCG」が有力な一つです。
 状況証拠があるからです。イラク(日本のBCGを打っている)は死亡者が少ないのに、隣のイラン(BCGを打っていない)は欧米並みに多い。他に、イタリアと接するポルトガルの例、旧東ドイツと旧西ドイツの例などあります。

 もう一つの仮説が「交差免疫」。新型コロナウイルスによく似た遺伝子の「コロナウイルス」に(東アジアの国々は)感染者が多く、すでに「新型コロナ」の抗体を持っているという説。

 日本はトイレが綺麗、マスクをする、靴を脱いで家に上がる、手洗いが普通など生活習慣を挙げる説もありますが、これでは2桁の違いが説明し切れません。

 この原因が究明出来れば、第2派に備えることも出来ます。世界の感染防止にも大いに貢献出来ます。研究者には頑張って欲しいです。

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不思議二つ
その二
子どもは罹りにくい
罹っても重症化しない
死亡例がほとんど無い


 新型コロナウイルス感染症は、高齢者(特に糖尿病・ぜんそくなど基礎疾患のある人)をねらい打ちにしています。(下表は致死率:4/19現在日本の統計:厚生労働省HP)

年代
0歳〜
10〜
20〜
30〜
40〜
50〜
60〜 21
70〜 50
80〜 87
 60歳以上で、実に93.5%!

 インフルエンザの場合は、流行期には「学級閉鎖」「学校閉鎖」が目白押し。子ども中心にターゲットです。

 その点、新型コロナは子供は罹りにくいし、罹っても無症状か軽症。しかも、上気道から排出されるウイルス検査によると、重症か軽症かに関わらず、子どもは人に感染させる率が極めて低い。

 逆に高齢者は、ウイルス排出量が極めて多い「スーパー・スプレッダー」との調査結果です。高齢者は感染させる面からも、感染させられる面からも要注意。高齢者(特に基礎疾患のある高齢者)への対応が、今回の新型コロナウイルスに関してはポイントとなりそうです。


 この謎が、未だもって解き明かされていません。ちなみに遺伝子の80%が同じという「サーズ(コロナウイルス」も子どもの死亡事例がありません。

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学校の臨時休校措置は疑問ですね。








生徒の与えた課題
いちばんのポイントは
免疫力を高めること
さて、どんなことが考えられるか?
提言

今のパニックを鎮めるには
ワクチンと治療薬です。

ところが
この開発には通常
数年の年月と莫大なお金がかかります。

治療薬は
アビガンとかレムデシベルとか
既存(他の感染症)で試行中です。

ワクチンは
サーズ(新型コロナと遺伝子が酷似)の場合は
ワクチン投与によって
逆に重症化するケースが多発。
開発中止となった経緯があります。

しかも
ウイルスはDNAではなく
RNA(一重らせん構造)なので
どんどん突然変異を繰り返します。
インフルエンザワクチンもしかりです。
期待しない方がいいと思います。

今回の新型コロナウイルス感染症は
8割程度は無症状か軽症とのこと。
ということは
感染して「抗体」を身に着けること!

これがいちばんです。

では
その抗体を身に着けるための手だては?

生徒の皆さんには
これまでの知識を掘り出したり
知恵を生み出したりして
考えてもらいました。

考慮時間はたった3分。
むろん「図式」で考えをまとめます。




指導者が示した提言(図式)



かさすが3年生です。
食事
生活習慣
運動
プラス思考
笑いの生活

以上は多くの生徒が生み出していました。

授業最後に上の図式を提示しながら
指導者が2分間
話しました。

生徒から出ていなかったのが

腸内細菌(善玉を増やす)という視点のみでした。
〜免疫力の大半が腸内細菌〜


下の図式は生徒です。