@ 2019年10月26日の「第96回箱根駅伝予選会」では、ナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」を着用している選手が目立ちました。個人100位以内に入った選手のシューズのうち、合計71人にも達しました。また、今年の箱根駅伝では、230人中95人(41%)もの選手がを履いていることが分かりました。各区間の上位3位までの選手に限って見てみると、30人中18人(60%)がナイキを着用していました。さらに、区間賞(各区間1位)だけを拾い出してみると、10区間中7選手が「ヴェイパーフライ」を履いていたのです。
A 「ヴェイパーフライ」とは、アメリカスポーツ用品会社「ナイキ 」が販売している厚底シューズの最新モデルです。このシューズは、反発力のある特殊素材を使っているため「厚底」になっています。それなのに重さ片足184gと軽く、推進力が得られる上、脚へのダメージが少ないという画期的なモデルなのです。
B 相次ぐ好タイムで、靴の影響の大きさについて議論が起こりました。その結果、世界陸連は今年1月31日「底の厚さは4センチ以下、靴底のプレート(板状のもの)は一枚以下とする」という新ルールを発表しました。これにより「ヴェイパーフライシューズ」は東京オリンピックで許可されることになりました。