へき地の地域農業
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授業対象=中学生
実施=2020年1月


2020.1.5


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全体像


教材


@ 島根県邑南町日貫の東屋集落は、山あいの谷ごとに民家が点在しています。この地で約50年間、コメ作りを続けてきた東 国雄さん(77歳)が水田を眺めながら、「人間が住むところが少なくなり、増えるのはイノシシやクマばかり。こんな農村になるとは思わなかった。」と肩を落としました。かつては20人ほどが暮らしたこの谷で、今や住民は東さん夫婦を含め3世帯4人のみ。集落の「耕作放棄地」(米作りを辞めた田んぼ)も増える一方です。

A 東屋集落には市町村が認めた「認定農業者」(認定を受けると、金融や税制などの支援を受けることができる)がおらず、また農地を持ち寄り共同で農業に当たる「集落営農組織」(農家が各自の農地を持ち寄り、共同で農機具を所有したり、農作業を行ったりする組織)もありません。これらに当てはまる農業の「担い手不在集落」は、島根県の調査(2019年3月末)で、県内の農業集落全体の4分の1に当たる1,094カ所。県内就農者の平均年齢は71歳で、進む高齢化を前に「限界」の足音が近づいています。

B 現政権が農業分野の成長戦略で掲げた農地集積による規模拡大(集落営農組織など)は、谷筋に張り付くような農地が多い地域では実現不可能です。こういう条件不利地域の農業を支えてきた「中山間地域等直接支払い制度」(農業補助金)も、5年ごとの交付手続きが必要です。要件の一つにある「5年間の農業継続」が就農者の高齢化のため、高いハードルとなってきているのです。

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合計20分〜23分扱い

  図式化(個人学習)8分 

  ⇒4人グループ(相互プレゼン;40秒×3セット) 

  ⇒全体代表プレゼン(計4人;4分)

  =合計時間 20分+アルファ







この教材を使った学習
25分間


  8分……自学(持ち出す教材は4種類@ABC、教材の文章を図式化)
  6分……4人グループ「(1対1)×3セット」で相互プレゼン
  第1セット=@とA、BとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第2セット=@とB、AとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第3セット=@とC、AとB(プレゼン時間は40秒×2)
  6分……全体プレゼン(@ABC、それぞれ代表者1名ずつがプレゼン)

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10分間
聞き取り ⇒再現(プレゼン)


題材は考慮中
案 「農業の現状と打開策」


  メモ(図式)を取りながら聞き取り  ……2人ペア(相互に再現)
                     ……代表者による全体プレゼン(1名)
               
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  意見を図式でまとめる
   (1) 4分 自分の意見を図式化する。文章で書かない。
   (2) 2分 2人ペア(交互にプレゼンし合う) 40秒×2
   (3) 5分 時間の残される限り、一人ずつ「全体プレゼン」

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これぞ
「総合的な学習の時間」で
求められている学力です。
情報を鵜呑みにするのではなく
批判的精神を持って反論する。
その向こうに
自分らしい「持論」が見えてきます。



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