短歌の作品 愛犬・池のコイ . |
ほほゆるむ ももと名付けし わが子犬 家族になる日 指折り数え なでなでし 目を見合わせて 頬ずりし つい抱きしめる わが子犬かな わが子犬 「もも」との散歩も はや四日 額の汗に 夕日が光る おやつ見せ 待てっ!の声に 溜めつくり よしっ!の声待つ 健気な瞳 散歩中 うんこスポット たどり着き 力む姿は 愛しさ満点 実現す 「もも」と一緒に ランニング ペースを落とし 肩を並べて 忘れまじ 不平も言わぬ 子犬「もも」 避妊手術も けろりと過ごす 「もも」連れて 稲穂の実る 散歩道 ふと足を止め 秋の香を嗅ぐ 初体験 まず立ち止り 少し食べ しっぽ振り振り 初雪ダッシュ べちゃ雪の攻め来る道をひた走る吾を招くよにイヌは尾立てり 愛犬ときょうも走れり沈みゆく夕日を浴びて炎暑を連れて 愛犬と燃ゆる空気を押し分けて走る木陰にセミの声聞く 枯葉踏みイヌと走れる山道に沈む夕日と刻を争ふ えいえいと山の坂道愛犬と走る木立にクマ鈴響く リード外し小雪の中をももと行く寄り添う心道連れにして わだちにも雑草青し木漏れ日を尾に振り回し蹴散らし駆ける しぐれ来てまたしぐれ来て山道を抜きつ抜かれつ犬と走れり 山道にしぶとく残る固雪を蹴散らし走れば犬も弾めり 冬去りぬ春風のごとく寄り添へる愛犬山の残雪を蹴る 残雪のまだらに残る山道を駆けろ愛犬 春を取り込め 散歩道しかししかしと立ち止まる吾を見上げる愛犬の息 どんよりとくぐもる熱気かき分けて走る愛犬しなやかなれや 初春やずぶっばさっと山道の雪を蹴散らしイヌと走れり しぐれ来てまたしぐれ来て夕暮れに抜きつ抜かれつ犬と走れり 小春日の木漏れ日を踏む愛犬のしっぽの先にも冬は迫れり 看板にイヌは飼い主選べませんその下吠える子イヌ三匹 捨てられし子イヌと子ネコころころと保健所の檻慕い寄るなり 名を呼べば寄りくる犬の尾を振りて吾を見つめる瞳清らか 朝食を食べてくれよと見つめれば瞳落としてクゥと鳴くなり…… 新春の光の中をひた走る愛犬親しく視線を交わす 愛犬も大きく伸びして眼を細む 楚々たる春の光の中に |
夕闇の凍てつく池にひっそりと真鯉孤独に動くともなし
風凪ぎて光とどまるその刹那 尾ひれ煽りて隠れる真鯉 |