退職後
(その7)

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〜今日この頃〜

2022.10.1


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退職してから12年目


 十年一昔 ……十年という年月を区切りとして、それ以前は昔のように思われるということ。

 なるほど、退職した当時を振り返ると「まぁずいぶん昔のこと」という印象があります。校長として過ごした赤来中学校での6年間は、もはやセピア色になっています。

 たまたま今日、日課の「琴引山荘」で湯に浸かっていると、偶然に小田小学校時代(平成14年から3年間:51歳〜)のK元教頭先生と、ばったり再会しました。それこそ20年ぶりぐらいの奇跡的な再開です。

 Kさんから声をかけられて、初めて気が付きました。一見して、「あぁ、時は流れたんだ!」と実感しました。何でも、ゲートボールの審判講習会とのこと。

 ゲートボールは、高齢者の貴重なリフレッシュ交流です。審判役を務めることで、社会貢献をされていることを知りました。 ……十人十色。人それぞれの「生き方」「生きざま」があることを、改めて認識しました。

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きょうこの頃


要約学習

 2年前、K小学校へ授業に出かけた際、校長先生が話された言葉によって、初めて(改めて)実感したことがあります。

 「先生は、すばらしい人生を歩いておられますね。要約学習という誰もやっていない、独自のスタイルの授業を開発し、年ごとにグレードアップしておられる。退職後も、生き生きと社会貢献しておられる。私は来年退職しますが、羨ましいです。」(こんな内容でした。)

 無意識には脳裏にあったかも知れません。しかし、このとき、心から神様仏様に感謝の気持ちが湧いてきました。

 10月1日現在、まさに「要約学習」に関することで自分の心血を注ぐ、まっただ中にいます。多忙でゆとりがない日々、テレビを観るなんて、寝起きと「テレビ囲碁」以外はスイッチを切ったままです。

 いったい何歳まで、この状態が続くのでしょうか? 自分でも先が見えません。 ……はっきりしていることは、学校からの依頼が無くなったら、そこで店じまいです。それがいつなのかは、神のみぞ知る。

 現在、図式を伝授して歩いています。これを手に入れたら、日常生活が一変します。

 本を読んだり、人の話を聞いたりする際、内容の取り込み方が段違いにグレードアップします。

 人前で話すとき、事前に作文を書く必要が無くなります。堂々と聞き手を見ながら、内容と構成を意識しながら、端的的確にスピーチが出来るようになります。

 子ども達、そして、先生方に、一人でも多くの人に「図式」の素晴らしさを伝えたい! この一念に燃えて、今日も授業に立ち向かっている私です

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囲碁

 囲碁同好会が、風前の灯火です。

 3日前、3ヶ月に一回設定している「飯南町囲碁大会」を開催しました。 ……といっても、たったの7人です。これが現在の所属メンバー全員です。大半が80歳代です。

 私が地元の囲碁同好会に入ったのは、平成4年。当時、赤名囲碁同好会は16名のメンバーがいました。毎週土曜日午後、空き家を会場に、タバコの煙がもうもうとする中、すし詰め状態で石音賑やかに囲碁対局を楽しんでいたものです。

 時は流れ、平成15年頃。赤名囲碁同好会のメンバーが一人欠け、二人欠け、とうとう7名になりました。そこで、来島囲碁同好会に声をかけ、赤来囲碁同好会に! ……発足当時は、12名でした。

 ところが再び時が流れ、高齢のため一人欠け、二人欠け、平成25年頃には再び7〜8名になりました。そこで声をかけたのが、隣の頓原地区です。12名〜13名に増えました。

 囲碁会は、隔週水曜日午後。それでも、毎回10名前後が集う、賑やかな碁会となりました。

 しかし、3ヶ月に一回の囲碁大会以外は、最近は3名〜5名が集うという寂しい同好会です。8月など、2回とも私と86歳のYさんだけでした。

 囲碁は2人いれば成立します。しかし、あまりに寂しすぎます。80代が大半の同好会です。若い人が囲碁に興味がない時代です。新入会員は望めません。10年後は、崩壊しているかも知れません。

 お世話係をしている私にとって、将来を考えると頭が真っ白になります。悲しく寂しい現実です……。

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健康寿命

 自分はいったい何歳まで生き長らえるのでしょうか? これは自殺しない限り、まさに神のみぞ知る世界です。何とはなしに95歳という年齢が、目の前を過ぎります。根拠はありません。

 ちなみに、71歳の人の「平均余命」を調べてみました。男性は84.7歳だそうです。平均的には、あと13年生きることが出来ます。しかし、あくまで「平均」です。

 健康寿命という概念があります。ネットで調べると、次のように載っています。

 「健康寿命」とは、WHOが提唱した新しい指標で、「平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間」を指します。日常的に介護などを必要とすることなく、自立した生活を送れている年数のことを表しています。

 日本人の健康寿命は、男性72.14歳、女性74.79歳となっています。

 私は、これに照らせば来年早々に健康寿命に達します。いやいや、これはあくまで「平均」です。お陰様で、今の私は元気です。健康です。血圧が(国の指数と比べて)やや高い以外は、服薬もなく、通院もなく、自立した生活が出来ています。 ……当分は、大丈夫な気がしています。

 食事、睡眠、運動(ランニング)、サウナ。これが、私の健康法モットーです。幸い、わりとストレスを感じないタイプのようでもあります。

 一方では、平均寿命あたりで天に召されたら嬉しいな、と勝手に思っています。医療・介護の支援を受ける前に……。

 更に正直な気持ちを言えば、私自身のことだけ考えれば、明日にでもお迎えが来てもぜんぜん問題ありません。仕合わせな日々を暮らさせてもらっています。仕合わせなまま天に召される。これほど恵まれた人生はありません。

 しかし、周りの環境がそれを許しません。我が家の将来のことがあります。母が生きています。家内を置いて旅立つわけにも行きません。愛犬を残して旅立てません。それより何より、身の回りの整理(断捨離)が出来ていません。

 朝日新聞「しまね歌壇」に目を惹く作品がありました。

遺言も遺影ももはや準備終え
さあ何時でもと居直れる日々


 こういう心境はすばらしいと感動しました。いずれにしても、こういう大事な問題は「神のみぞ知る」……世界です。

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スマートウォッチ

 今年正月、帰省した娘が「スマートウォッチ」なるものをくれました。

 娘も毎朝、ランニングを日課にしています。一方、ランニングを日課にしている私です。その際、このウォッチが便利だとのこと。

 さっそくこのウォッチをはめて、ランニングに飛び出しました。すると、走った距離・時間・ラップ・歩幅・脈拍など逐次、知ることが出来ます。これは優れものです。

 しかし、程なくこのウォッチをはめて走ることを辞めました。一つは、スマホ持参で走らないといけないこと。もう一つは、昔の癖(病)がむらむらわき起こって、無意識的にタイムを競うようになってきたこと。

 しかし、就寝時はスマートウォッチをして寝ることが習慣化しました。不思議です。いろんなデータが表示されます。昨夜の睡眠の質・量などが丸裸です。

 就寝・起床時刻。
 就寝時間(横たわっているだけでは0分)
 睡眠の質(深い睡眠・レム睡眠など、4段階)
 深い睡眠の合計時間。
 深い睡眠は、何時何分から何分間か。
 深い睡眠の連続性。
 目が覚めた回数。
 呼吸の質。

 そして、総合得点が表示されます。80点以上が合格点です。このおかげで、いかにしたら良質な睡眠が得られるか、自分の行動を意識的・無意識的にチェックするようになりました。

 良質な睡眠は健康長寿にとって、極めて重要な要素の一つです。

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自治区

 気がかりなこと、残念なことが、一つあります。

 上来島自治振興協議会(自治区:85戸)会長としての件。来年3月で、次の方に引き継ぎます。この1年半、コロナ禍という悪条件はありましたが、活動そのものが停滞したままです。

 この地域を活性化するために何が出来たか? 何も出来ていない自分がいます。かろうじて? 今週末、グランドゴルフ大会。

 もっとも平成17年、町村合併に伴い行政の都合上、発足したこの自治区です。が、先輩諸氏が約10年間、合計約500万円かけて地域活性化のための事業を精力的にこなしてこられました。

 にもかかわらず、この自治区(上来島 29・安江 22・杉戸 15・横路 19)相互の交流は停滞したままというのが実態です。

 半年を残して思っています。「率直に言って、4つの自治会を無理にまとめようとしても、ニーズがない。活動資金も底をついている。無理することはない。それより、それぞれの4自治会内が、各公民館活動を軸に、コロナ禍以前のような賑わいを取り戻すこと。ここに勢力を傾けるべきだ。」

 来年3月、無念ではありますが、このような総括をして任を降りようと考えている私です。 ……ただ、役員の方々の思いや願いはどうなのか? そこは大事にしたいと思っています。

 ちなみに、会長としては会議に出かけることも多い上に、対外的に担う役目も少なくありません。この組織そのものは、存在しないといけない協議会です。

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ギブアンドギブ

 残された人生、私の中では「奉仕」という言葉が巣くっています。世のため人のために汗をかきたい。人に尽くして一生を終えたい。

 それは目立つことでなく、自然に私の周りに「すべき」と現れてくる、小さなささやかなこと全て。

 要約学習も授業に臨むとき、気持ちの上では「奉仕」
(町内の学校はボランティア、町外は基本的にガソリン代のみ)です。短歌のこと、囲碁のこと、地域の役割(現在は、自治会長・弓取地区班長・NOSAI地区担当・森林組合地区担当)・退職公務員連盟・退職校長会(いずれも地区担当兼役員)のこと、赤名小学校への読み聞かせ、……。

 年を経るごとに、奉仕の機会も減ってきます。それだけに今、目の前にある「やるべき事」に真心込めて取り組んでいきたい。健気に言い聞かせている私です。

 宝塚ではありませんが、モットーは「清く、正しく、美しく」。

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近年
キレる高齢者の増加が
マスコミで取り上げられます。
認知症の一現象のようです。
気を付けたいと思います。

その点
お手本は何と愛犬!
いつも穏やかでフレンドリー
キレることは皆無です。
実にりっぱな犬格(?) です。


何ごとも
表があれば裏があります。
いい面もあれば
その反面
好ましくない面もあります。

これを常に意識して
明るい道を
誠実な道を
正しい道を
歩んでいきたいと
自分に言い聞かせている
今日この頃です。






そのときどう動く