さて、では「マンガと読書とは、どこがどう違うのか?」という疑問について考えてみましょう。
松尾弥太郎氏は、「読書はしないが、マンガは人一倍読んでいる」子どもの特徴について、次のように調査結果を発表しておられます。
どんな種類のマンガを読んでいるかにもよりますが、「裸の言葉」が羅列されているマンガの世界に、どっぷりと浸かっている子どもは、どんな傾向にあるのでしょうか?
その点読書は、じっくりと文字をたどりながら、それを頼りに自分の頭の中で、それらを「イメージ化」「図式化」しながら考えを深めていきます。まさに読書は、高度な人間的な営みです。
そこに食べ物が置いてあるとき、
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一目散に駆け寄って食べるのが動物。
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「ちょっと待てよ」と立ち止まり、一呼吸置いていろいろと考えをめぐらし、それから行動(行為)を起こすのが人間。
マンガと読書の違いとは、これと重なるところがあります。