児童・生徒の詠草
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2026.4.8


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先日(4月6日)の山陰中央新報
「私の作品」の欄に
飯南高校(今年)卒業生の短歌が載りました。

赤名短歌会合同歌集第20集に掲載された
飯南高校(当時)3年生の作品から
選りすぐり10編について
学校を通して本人に確認した上で
私が投稿しました。

短歌をたしなまれる方には
きっと
若者らしい率直な短歌に心を動かされたことと思っています。

その10編を以下に掲載します。





飯南高校3年生の作品から
〜新聞掲載作品〜

春からはシティーボーイを夢見てる山、山、山の僕の過去    蒼大


逃げたくて胸に重なる夏の汗それでも踏んだ自分を作る日    涼太


帰り道バスで眺める暗い外重ねる歌詞と今日の思い出       結葉


白球を追い続けていた人生が気づけば君を追っていた       虎雅


ストレート投げてるつもりで変化球僕の恋と一緒かな       拳斗


つかれたよほんとに母子よく似てる鍋も気持ちも沸騰中      花凜


礼もなく風のごとくに通りゆき尾を高々と子狐めかす       虎杖


色の濃い私の花にあたたかい水を与える友がいた          脇生


三年間一度も吹かない春の風未だ咲かないさくらの花        翔


放課後のスマホの画面見つめつつ返信まだか空を見上げる     翼

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飯南高校3年生の作品から
〜追加〜

あと五分その五分さえも愛おしい布団の中はぬくもりの世界  友花里


進学の知らせを胸に歩く道昨日の自分と 少し違って      心音


紙めくる音がやけに大きくて時計を見ればもう2時だ     藍


他愛ない話で過ぎる昼休み笑顔の数だけ思い出増える     和奏


深夜帯覚醒モードで持つペンに仮眠を超えて朝日が照らす    学隼


監督の 喝が入れば 投球難 喝を恐れて また暴投         虎雅

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赤来中学校3年生の作品から

体育祭黄組みんなでダンスした曲をきくと涙がほろり      沙和


ポカポカと肌で感じる暖かさ目に映るのは春の桃色       杏輔


思い出す女子は鏡に集まって廊下にひびくあの笑い声      麗


友達とたくさんつくったメモリーズばか笑いをした三年間    優愛


懐かしむ友と笑ったひと息のしょうもない話冬の思い出     紗里奈


これまでの刻消えることなしにしてこの季節に何をか偲ばまし  敬吾

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小学校6年生の作品から

映画かけ漢字のテスト勝負して目指せ600待っとけコナン    鈴夏 


アレクサで推しの楽曲流す日は給食進まず楽しむ私        いおり


いいにおい半夏祭りのにぎやかさどれを食べよか迷いに迷う    悠生 


ゆきふるひまどがこおるがふとんではついねむくなるねこのぬくもり  ちひろ


雪降ればふるさとの町まっしろでいつもの道がちがって見える   依未 


青き星雲をまといて回りゆく小さき命を胸に抱いて        創真

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『ふじつる』第19集から

【小学生】


雪解け水に色鮮やかな梅の花卒業前の胸の高まり         柚稀


暑き夜花火が上がり拍手する上がった後は少しさびしい      嗣道


思い切り気分を出せたカマキリ役さらなる一歩を踏み出す自分   敬一朗


お参りで新年一発拝む時神に願うぞ初彼女            関羽



【中学生】


夏過ぎて緑の木々も紅葉しふわりふわりと散りゆくもみじ      美嶺


ほつほつと舞い散る桜恋しけれあの人と交わしたあの約束を     和香


「行ってきます」寒さに飛び込む白い息赤鼻のトナカイさあ出発だ   倭玖


体育祭スタートラインに足並べピストル響くいざ勝負!       優真


振り返れば歩いた日々が背中押す遠くに響くは懐かしい音       華千代


三年間過ごした日々を振り返るあの日交わした会話忘れず       結奈



【高校生】


ありがとう三年間の思い出がつまった制服今日でさよなら      咲季


野球より大事なものは世の中に山ほどあると説教される       海音


みんな叫ぶ最後の授業どっどどどどうどどどうどどどう       琉希


冬休み初詣行きふと思うもう卒業か地味にさみしい         大空翔


思い出があるにはあるがあり過ぎて語りきれない短歌だけでは    未来


時が過ぎ花もゆらりと舞い落ちる行く先分からぬ私と同じ      聖登


窓見れば無限にカメムシ湧いてくる泣けどわめけど対処もできず   拓海

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『ふじつる』第19集から

【小学生】

桜舞う春のひざしがキラキラとみんなで撮ったジャンプの写真    明日香

白い息「行ってきます」と飛び出せば朝からやる気引き締まるなり  舞子

初霜がアスファルトの上染めぬいて白い綿毛が光り輝く       一花

寒い朝ふわふわの雪が踊ってる私も一緒にダンスパーティー     穂乃香

秋になりドンドコドンとお祭りだ至る所ではやしこ繰り出す     大樹

朝食後コーヒー一杯飲んだとき少し大人な気分になった       好

初雪で降り積もる雪ひらひらと飯南の町ここに見参!        涼也


【中学生】

ありがとう言葉に色があったらなあれば世界は必ず変わる       丈

もしこれが恋の味なら忘れない君と過ごしたあの日を胸に       尚弥

食べて寝て遊んでもらってまたも寝て生まれ変わればネコになりたい   実里

「君がため惜しからざりし命さへ」私ならきっとLINEで話す    遥花

覚えよう「ありをりはべりいまそかり」これって何に使うんだっけ?   誓太

歩いてきた人生という迷宮をゴールは無いが歩き続ける          敬吾

寂しさは言葉にすればあふれ出す心の奥に秘めた気持ちを         雛子 



【高校生】

初バイト正月ピークでいそがしく食券機の音夢に出てくる        光海

ライト浴び輝う楽器に想い込め鼓面震わす感動をまた         雄太

神降ろし五穀豊穣祈念して舞を納める晩秋の宮            桜太

引退し部屋を片づけ持ち帰る残してしまった悔しい気持        航平

寒いねと話しかければもぞもぞと答えるあなたは手に汗いっぱい    恵利果

観覧車きみに近づき心臓が蛙のように高鳴っている          翔

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