ペップトーク
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2024.3.9


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先日
「飯南町青少年育成会議」主催の講演会がありました。
テーマは「ペップトーク」
初めて聞く単語でしたが
話の内容に深く共感しました。

ペップとは「活力や元気」のこと。
ペップトークとは
「相手のやる気を引き出すコミュニケーション術」
だそうです。

 部活動・スポ小バレーを含めて
子ども達のやる気を引き出すノウハウは
意識・無意識に自分の中にあったように思い出します。
この度の講演会で
さまざまな場面を思い浮かべながら聞きました。
反省もしました。

そこで
講演の一端を紹介します。



やる気を引き出す


 試合直前に監督が「さぁ行ってこい」と、心を込めて本気で背中のひと押しをする最後のスピーチ。

 もともとアメリカで誕生したコミュニケーション術。

 スポーツの試合が始まる前に監督やコーチが選手を励ますために行う短い激励スピーチ。

 ポジティブな言葉を相手に伝えて、やる気を引き出すことがルール。

 PEPだけで「元気・活力・活気」といった意味がある。

 これにTALKがつくと、「激励演説」という意味になる。
校長先生が壮行会で生徒たちに「頑張っておいで」と励ます際のスピーチも、スクールペップトークの一種と言える。

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WBCで大谷翔平選手が
決勝戦の前にチームメンバーに言ったことばが
ペップトークの典型的な例だそうです。

(世界的に有名な選手と戦うけれど)
今日だけは憧れるのをやめましょう。
勝つことだけを考えていきましょう










ポジティブな言葉がけ


 ペップトークにおいて大事なポイントは、言葉選び。

 相手が前向きな気持ちになれる声がけをするので、本番前でなくても普段から活用できる。受験前になると受験生の前で「落ちる」や「滑る」という言葉を使わないようにする。

 本当に大事な試合前に「ミスをするな」「負けるな」という後ろ向きな言葉は言わない。

 試合直前には、前向きな言葉を伝えるのが重要なポイント。

 聞く側が内側からやる気になるような言葉を選ん語ることが肝要。

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バレーボールの大会の時
応援席から応援してくださる保護者に
個人的にお願いしたことがあります。
この保護者はいつもサーブ前になると
「入れとけ!」が口癖でした。
その通りのアドバイスなのですが
この言葉はかえって
不思議なものです
サーブミスを誘発するんです。












まほうの言葉


 「落ちる」「滑る」「ミスをするな」などの言葉を、私たちは悪魔の言葉と呼んでいる。

 反対に伝えたときに相手がやる気になる言葉は、魔法の言葉と呼んでいる。

 ペップトークにおいて、普段のコミュニケーションはとても重要。

 魔法の言葉は本の中ではなく、目の前の相手のなかにあるものです。

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ペップトークとは言っても
日頃の監督(コーチ)と選手の人間関係
これが出来ていないと
全く意味を成さないことは当然です。













ポジティ語


 日本ペップトーク普及協会では、「ポジティ語」(ポジティブと言語を組み合わせた言葉)という造語を作っている。
ポジティ語には、「とらえ方変換」と「してほしい変換」の2つがある。

 目の前にある事実を、ネガティブなサイドで捉えるかポジティブなサイドで捉えるかの違いがある。

 「とらえ方変換」とは、例えば難しい課題が与えられたときに「無理、できないよ」と捉えるか「すごい、やりがいがある」と捉えるかの違いのこと。

 「してほしい変換」とは、目の前にいる人にしてほしいことを伝えるという意味。例えば、「廊下は走るな」ではなくて、「廊下は静かに歩きましょう」と伝えること。

 例えば、手が震えるほど緊張している子に対して「手が震えているのは、あなたが本気になった証拠だよ。自分の本気を信じよう」と、緊張を本気に変換することで背中を押すペップトークができる。

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一つの癖のようなものですね。
いつもポジティブな言い方を
これから意識したいと
反省させられました。

ネガティブ語 ポジティブ語
緊張するな リラックスだ
ミスするな 思いっきり行け!
諦めるな 最後まで!
ぼーっとするな! 集中だ!
焦るな じっくり行こう!
遅刻するな 早めの行動だ
事故するな 安全運転だ
勝手をするな 周囲をよく見て!
負けるな ベストを尽くすんだ










イメージ


 続いては「イメージを現実化する」というテーマについて。失敗のイメージは非常に実現性が高い。ネガティブなイメージは、すごく実現しやすい。そこで、成功のイメージをしながらチャレンジすることが肝要となる。

 例えばゴルフ。キャディーが情報として「このホール、右に打ったらOBです」と教えてくれるとみんな吸い込まれるように右に打ってしまう。だから、「ここは左キープでいきましょう」とアドバイスすべき。

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人にかける言葉もさることながら
自分に言い聞かせる言葉も
気を付けるだけで違うような気がします。


ネガティブ語 ポジティブ語
自己主張が強い 意志が強い
臆病 慎重
頑固 意志が強い
あきっぽい 好奇心が旺盛
神経質 慎重
堅苦しい 生真面目
優柔不断 人の意見を尊重
諦めが悪い 意志が強い
消極的 冷静
生意気 物怖じしない












    

セルフペップトーク
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座右の銘


 セルフペップトークは周りの人のみならず、自分自身に対してもとても大事な心得だそうです。

 意識的に良い言葉を選んで自分に言い続ける。

 座右の名などカードに書いて持ち歩く。部屋に掲示して、事あるごとに読み上げる。


 これは、私はずいぶん前からやっています。どれほどの効果が自分にあるのかは検証したことがありませんが、続けてきた意味はあると信じています。


 
そのときどう動く


 笑顔  
 知足
 じゃあどうする

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 もう一回多く「ありがとう」を言おう!
 もう一回多く、人に親切にしよう!
 
 人をねたんだり恨んだりすることを辞めよう!
 腹を立てることを辞めよう!
 不平不満を言うことを辞めよう!

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講師からのアドバイス


 重要なことはは「水平比較」をやめて「垂直比較」をすることです。

 水平比較というのは、他人との比較です。他人と比較すると、自惚れたり落ち込んだりしてしまいます。

 そうではなくて、自分自身と比較する垂直比較が必要です。自分が昨日より今日、今日より明日と少しでも変化しているかどうか。少しでも変化していれば、それは垂直比較的に成長といえます。

 一番の子も最下位の子も、そこから自分の改善に向けて頑張れば良いんです。

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