人前で上がる
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2023.10.21


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要約学習教材として
人前でスピーチ(プレゼン)する際の
心得について2本作りました。



人前で上がる
克服するには?


@ なぜ人はあがるのでしょうか。実は、「あがり」は脳が正常に働いている証拠でもあるのです。私たち人間の脳は生命維持のための安全機能を備えています。例えば危険を察知したとき私たちの体は、とっさに跳びのきます。これは脳の安全機能が、物理的な面から命を守ろうとしたのです。同様に脳は、精神面からも命を守ろうと働きます。

A アメリカの心理学者シュッツは、人の自尊心には「好かれたい、理解されたい」という自己好感、「重要な存在として認められたい」という自己重要感、「有能であると評価されたい」という自己有能感の3つの欲求があると唱えました。大げさにいえば、私たち人間にとって自尊心とは極めて重要です。それが傷つけられるかもしれないと感じた瞬間、脳は「あがり」というアラームを鳴らすのです。 ※ 自尊心 =自分の人格を大切にする気持ち。プライド。

C 「あがり症」で悩んでいる人の多くは、とても真面目です。「うまく喋らなくてはならない」と自分を責めるあまり、「うまく喋れない」自分にいら立ちを覚えるのです。結果、喋ることが怖くなってしまっているのです。喋りは下手でもいいんです。人はペラペラと器用に話す人よりも、朴訥(飾りけがなく無口なこと)でも一生懸命に話す人に好意的です。「ぜひ伝えたい」という熱い思いを最優先して、心を込めてプレゼンに臨みましょう。

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プレゼンテーション
うまくいく心得


 @ プレゼンテーション(略してプレゼン)とは、聞き手に対して情報を提供し、理解や納得を得る行為のことです。このプレゼンを効果的に行う三大要素は、誰が(人柄)、何を(内容)、どのように伝えるか(伝達技術)です。これら3つが合わさって、すばらしいプレゼンテーションが生まれます。

A ここでは一つ目の「人柄」について説明します。アメリカの心理学者ズーニン氏は、「人の第一印象は、最初の4分で決まる。」と言っています。聞き手が初対面の場合、話し始めてから最初の4分間でどれだけ「好感」や「信頼」を得られるかが、大事なポイントです。むろん、人にいい印象を与える人柄は一朝一夕には出来ません。日頃から心がけ、日々人間的に成長するしかありません。 ※ 一朝一夕 =短い期間

C そこで、大事なのが「どのような心構えでプレゼンを迎えようとしているか」です。嫌々ながらプレゼンに臨み、ぼそぼそと話し始めたら、聴衆は話し手に嫌みな印象を抱きます。聞く意欲を無くします。逆に、「自分が今、伝えようとしていることは、とても価値があることだ。全身全霊を傾けて伝えたい。」という熱い思いでプレゼンに臨むと、その熱意と誠意が自然と表情や態度になって表れるものです。その熱意が、プレゼンにおける人柄を作ります。

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大事なこと


 2本とも共通した点があります。

 心得も大事ですが、それ以前に「話す内容」が価値があるかどうか? ここが全ての根本となります。

 これがあれば、「ぜひこのことは伝えたい!」という熱い思いを持って臨めば、自分のさまざまな葛藤(迷い・恐れ・自尊心など)から解放されます。

 あとは、どのような構想(構図)で話せば、端的で効果的に伝わるか? 事前準備が必要です。むろん、生き生きと明るく、相手に伝わる音量と速度など、「相手の立場に立って」話すということが、肝要です。全て相手中心です。あくまでも自分は脇役です。

 では「おまえは上手に出来ているか?」と問われれば、「はい、今もって発展途上であります。」。今後の精進あるのみです。

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