2023.1.28

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生徒がよく言うことをきく
教師の特長
(1)生徒との距離がハッキリしている
生徒に対してクールな関係をとることができる。物わかりよく、ベタベタつきあうことをしない。それでいて、時と場合によって、とっても生徒にやさしく対応できる。言葉づかいや、顔つきが、その時、その時で変られるのである。
(2)生徒に対して誠実である
約束したことは必ず守るし、生徒のために一生懸命やるから、生徒からとても頼りにされている。生徒たちはその先生を信用し、信頼している。
(3)生徒を差別しない。
(4)全身で怒ることができる ただ叱るというのではなく、体中で相手に怒りをぶつけることができ、生徒はその怒りに恐れを感じることがある。
(5)生徒を一人前の人間として扱う 生徒が自分で決め、自分で責任をとらせるようにしている。
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引用=(河上亮一:1943年東京都生まれプロ教師の会主宰)
意識し始めた「指導力」
最近、「指導力」ということを改めて意識し始めています。
退職後、小・中学校で行っている「要約学習」の授業で「指導力」ということを意識することはほとんどありません。
どの学校の子ども達も、(我が家の「ラブラドール・レトリバー」と一緒で)すこぶる従順です。担任の先生が付いておられます。指導者は、いわば「お客さん」(外部指導者)です。
一部例外はありますが、指示したことはきちんとしようとします。聞くときは聞く、やるときはやるという「けじめ」もついています。
ところが、保育所勤務の頃を思い浮かべるとき、年長児の場合、だらしないところが少なからずありました。聞く態度、待つ態度など、時に厳しく注意したくなります。すべきかもしれません。
しかし、幼児教育のキーワードは「スキンシップ(愛情)」と「支配しない」ことだと肝に銘じていた私です。
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支配力は指導力ではない
「怖いからする」とか、「叱られるからしない」とかいう思考回路は、将来につながっていません。その場限りです。人や環境が変われば、元の木阿弥です。
子どもの上に君臨して「支配力」で子ども達を動かすのは、それは「指導力」とは言いません。
むろん教育の世界にも「形から入って心の至る」という側面はあります。実際、幼児期に有無を言わさず「あいさつ」「片づけ」など仕付けることは大事です。また、命と人権については、体を張って全身全霊で当たらなければなりません。
「要約学習」の授業に戻って、権威や抑圧によって「良い授業」を実現しようという意識は、全くありません。面識がない児童生徒か、一年に一回しか行かない児童生徒ですから、それは当然です。
目指すは、知らない情報を学ぶ楽しさ、それを伝える楽しさを原動力にして、やる気を引き出したいと考えています。そのためには、「教材」(情報の内容)がポイントです。教材づくりには、すこぶる気を遣っています。
そして、私自身のやる気、本気、そして使命感! です。
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本当の指導力とは?
もう一つの側面は、子ども達との人間関係を向上させることです。日頃から「子どもを支配しない」と意識している私です。「指導せずに指導する」スタンスを模索しながら、子ども達一人一人にとって価値ある存在でありたい。
実際、日常生活で腹が立つことは、ほぼありません。その場その場で、すぐに相手の立場に立ったり、心情を慮ったりという思考回路が起動します。したがって、注意することはあっても、相手が怖さを感じるような叱り方(怒鳴る)は、(若かりしときは別として)意識してしないようにしています。
残された人生、キレる老人にはなりたくありません。
現役時代を振り返るとき、教師の言うことを素直に聞けない生徒もいました。「うぜぇ〜」などという汚い言葉を吐く生徒もいました。そういう生徒に共通すること、それは「相手の心の奥底を見抜く能力」です。
「本気でオレたちのことを思っているか?」「口先だけではないか?」など、相手の言動の向こうにある「心の内」を察知する能力に長けていました。
この心の絆、信頼関係が醸成されると、荒れていた生徒の態度が一変します。(意に反していることでも)指示したことに従おうとする言動が見られるようになります。
その原点は、本気で嘘偽りなく、相手のことを思いやっているか? 本気で本人のことを考えているか?
教師の言動が、実は「自分のため」だったり、「体面のため」だったり、「その場しのぎ」だったりしていると、とうとう指導困難な生徒と心を通わすことはありません。
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近年
町内の学校で
一斉指導に乗れない子が
気になります。
教室で
教師の指示・命令を聞きながら
いい子で授業が受けられない……。
そこには何があるのでしょうか?
また
不登校の児童生徒が
コロナ禍を機に増えてきました。
一人一人
原因や背景は違うとは思います。
しかし
私の現役時代
少なくとも30歳代までは
不登校の生徒は皆無でした。
小・中学校における
不登校児童生徒数は196,127人
(前年度181,272人)であり,
前年度から14,855人(8.2%)増加。
在籍児童生徒に占める
不登校児童生徒の割合は2.0%
(前年度1.9%)

学校現場が病んできています。
自動車運転に
免許証が必要なように
今こそ「親学」が
人の親に
求められる時代になってきたかも知れません。