2015.5.7 早朝、母は脳出血で倒れ、救急車で飯南病院へ運ばれました。この間、幾度か命に関わる危険な場面がありました。一つ一つを何とか綱渡りしながら、奇跡的に意識を取り戻しました。
意識を取り戻して間もなく、「要介護4」という認定が下され、一年間の入院の後、特別養護老人ホームに入所しました。
しかし「クオリティ・オブ・ライフ」(生活の質)ということになると、我が身に置き換えて悲しくなります。まわりの方は「命が助かってよかったですね」と、異口同音に言ってくださいます。むろん、それはその通りです。母が生きて存在しているという認識は、家族にとってはありがたいことです。が、正直なところ私の心は複雑です。
それでも、コロナ禍の前は調子のよい日には、こちらの言うことが理解出来ていると感じるときもありました。が、コロナで面会謝絶半年後、案の定、意思の疎通どころか全く無反応に! 話しかけても、虚空をぼ〜っと眺めるのみです。……息子の顔さえ分からなくなってしまいました。
自分の置かれている状況も、母にはむろん分かりません。しかし、ある意味「(母にとって)その方が救われる」と、自分に言い聞かせている今日この頃です。