老いない体をつくる
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202.10.22


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『老いない体をつくる生き方』
著者:石原結實(医学博士)

『老いるほど血管が強くなる健康法』
著者:南 友和(外科医)

を読みました。
まだまだと思っているうち
転げ落ちるように
71歳となってしまっている私です。

体力と気分は40歳代と
自己採点してはいます。

きわめて主観的楽観的採点です。

老化現象を遅らせたい!
そういう思いで
立て続けに2冊
本を読みました。






老化防止のカギは6つ


 @加齢・動脈硬化により、血管が細くなるとともに血液がどろどろになる。⇒細胞が老化する。

 A加齢とともに体内が乾燥する。⇒たるみ、シワ。(老化現象)

 B特に下半身の筋力が衰える。併せてメタボ(日本人の二人に一人)で血液がどろどろ。⇒老化現象。

 C体内が冷えることにより、陽性体質となる。⇒老化

 D適度なストレスは人を成長させるが、過度のストレスは万病の基。加齢とともにストレスに弱くなっていく。 ⇒老化

 E加齢とともに食事は控えめにすべき。食べ過ぎは老化を早める。

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 以上の@〜Eは、プロローグとして簡潔に列挙されていた内容です。「加齢とともに……」という記述が目立ちます。老化現象は、とどのつまりは「生きとし生けるもの」にとって避けられない現実なのです。受け入れるしかありません。遅かれ早かれ、いつか行く道なのです。

 ただ、老化現象を遅らせることは心がけ次第。そのツボどころを再確認・再認識するために、この本を購入して読んでみました。

 @については、血中の糖・脂肪・コレステロールが多いと動脈硬化になる由。食事に気を付けることが、老化防止につながります。私の場合、甘いものに目がない。これが大きな大きな課題です。

 A体の乾燥が「たるみ」「シワ」を助長するとは、初めて知りました。加齢とともに体内の水分量が減るということは、こまめに水分補給をすればよいのか? 否、これについては後ほど再び取り上げます。

 Bフレイルと呼び、老化は下半身から始まる。要は筋力(脚力)です。日課にランニングを取り入れてきているのは、この認識からです。愛犬と一緒に(人通りのない大半が坂道の)林道往復6Kmは、苦しい反面まさにリフレッシュの時間帯でもあります。

 C体内を冷やしてはいけない。そうです2年前、右目の網膜が破れたきっかけは、頭がキンキンなりながら、山盛りのかき氷を掻き込んだ直後です。暑い季節には、平気で冷たい飲み物をがぶ飲みしていました。大反省の巻です。

 Dストレスは大なり小なり、誰にもあります。どちらかというと楽天的で鈍感な私です。日ごろの生活で「ストレス」と認識することは、めったにありません。

 E確かに。ここ数年間は、食べたらすぐに満腹になります。それどころか、食事前に空腹を感じることがめっきり減りました。大問題です。あまり食べたくないのに、朝昼夕と機械的に食べる。これに問題点を感じ、近年は一日二食を基本としています。
 同時にランニング・サウナ後は水分を2Kg前後体外に排出します。このとき欲しいのは固形物ではなく、水分です。 ……ということで、数年前から夕食はまずは水分補給を中心にしています。これが老化防止になっているとは初耳でした。

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体の乾燥が老化を促進する!


 体内水分は幼児70%・成人60%・老人55%。幼児はみずみずしく、老人は干からびてくる。丁度、リンゴが徐々に水分を失って腐っていくように。

 余分に水分補給をしたり、冷たい水分を飲んだりすると、体内では吸収されない。これが原因で下腹部がポッコリ出たり、下半身太りしたり、体がむくんだり、膝が痛くなったり、血圧が高くなったりする。こういう状態を「水毒」と言っている。

 適度な運動は血流を促し、脳の乾燥を防ぐ。特に認知症と関連がある「海馬」の血流を促す働きがある。

 肌が潤うためには、ねばねば・ぬるぬる食品を摂取すべし。

 プチ断食は、余分な水分を出し切る。サウナも同じ効果がある。

 塩分は体液に欠かせない。問題は塩分の取り過ぎと、化学的に合成された「塩」を摂ること。自然塩はミネラルもたっぷりあるので、塩分補給として優れている。

 水分補給は暖かい飲み物で! 熱の力で摂取した水分が細胞内液となる。逆に、冷たい飲み物は細胞外液となり、胃腸間や細胞間にたまる。こういう状態を「水毒(みずどく」と言う。

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 加齢とともに水分補給はこまめにするという話は、マスコミでもよく報道されています。特に熱中症との関連で、高齢者に注意を促しています。

 しかし、上の情報は「水毒」との関連で、水分の取り方に警鐘を鳴らしています。初耳でした。冷たい水をがぶ飲みしていた私にとって、まさに目から鱗です。

 ランニング・サウナ後、私の水分補給はこだわりがあります。サウナの途中では、特性ドリンク(大麦若葉(青汁)+黒ごま+きな粉+ルイボスティー」をちびちび飲みます。帰宅してからは、以下の飲み物で水分補給です。
酒粕+バナナ+リンゴ ジュース
豆乳
トマトジュース

 ランニングとサウナはほぼ毎日、サウナは8分×4回としています。いずれも「水毒」防止に役立っているとは知りませんでした。結果、老化防止にもなっているのです。

 ちなみに、歯磨きは基本的に塩水(自然塩)で行っています。これも、案外正解なのかも知れません。

 夕方はもっぱら水分補給で、お腹がいっぱいになります。自然、固形物は少量となり勝ちです。著者は加齢とともに、一日一食を提唱しておられます。が、さすがにためらわれる実践です。

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ここからは本が替わります。
『老いるほど血管が強くなる健康法』
著者:南 友和(外科医)





低体温と血液の汚れ


 老化の要因は、低体温と血液の汚れだ。

 低体温は臓器の炎症を招き、臓器の機能を低下させる。結果、排泄機能が低下し血液がどろどろになる。これが、様々な病状(肩こり・むくみ・肌荒れ・シミ・寝つき・便秘・疲れやすさなど)を引き起こすとともに、老化現象を加速する。

 体を温めるためには、まずは食事。根菜類(ニンジン・大根・レンコン・ゴボウなど)、発酵食品(納豆・味噌・鰹節など)は、体を温める。

 サウナもデトックス効果がある。デトックス効果とは、内臓が活発に動いて有害物質や毒素を体の外に出そうとする効果のこと。

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 冷たい飲み物を、平気でがぶ飲みしてきていた私です。不覚でした。この本に出会って反省したことの一つです。以後は温かい飲み物を選ぶよう気を付けています。同時に、冷たい飲み物は少量を口に含み、しばらく口中で遊ばせて温かくなってから飲み込むようにしています。

 ただ、暑い夏を迎えてからが問題です。去年の夏から「炭酸」をこよなく愛しており、冷蔵庫から出して飲むことが楽しみの一つになっていました。喉ごしが最高です。しかし、これがくせ者!

 サウナの効用についてはネットで調べ、それを背景に日課にしてきています。幸い町内に二ヶ所、サウナ完備の温泉施設があります。基本、琴引山荘です。特別会員になっており、一回あたり200円で入浴出来ます。ここが休みの水曜日は「加田の湯」(12枚綴り5,000円)に行っています。ありがたさを感謝しています。

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運動不足と食べ過ぎ


 運動不足と食べ過ぎは、血液の汚れを引き起こす。血液が汚れると、動脈硬化や血栓の原因となる。血液の汚れを一ヶ所に集めて浄化しようとし、ガンの誘因となる。同時に、老化現象を引き起こす。

 血液の汚れを防ぐ方法は、運動を習慣化すること。食べ過ぎを避けること。この二つ。一方、「プチ断食」も効果的である。

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 前述した通り、とりわけ運動と食事には留意しています。今後の課題としては少食でありながら、いかに栄養価を高めるか? 血液検査(現在は良好!)の結果を参考にしながら、心がけていこうと思っています。

 ちなみに、本書の中で万病予防の飲み物が紹介されていました。
◎ ニンジン・リンゴ・自然塩のジュース
◎ 生姜入り紅茶
◎ 梅干し入り番茶

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ストレスと付き合う


 適度なストレスは「HSP」(熱ショックたんぱく質)を分泌し、たんぱく質の傷を癒す活力も生む

 しかし、本人にとって過度なストレスは「コルチナゾール」の分泌が増え、免疫力が低下する。交感神経が高ぶり、血圧や血糖値が上がる。また、副腎皮質を刺激し、中性脂肪・尿酸・フィブリン・赤血球の増加に繋がる。結果、血液がどろどろになるとともに、老化現象を引き起こす。

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 ストレスはくせ者です。先日も親戚の若者が帯状疱疹と診断され、医師にかかっています。なんでもストレスが誘因とのこと。

 しかし、人と人との関わりの中で生きている人間にとって、ストレスなしの生活は不可能です。不必要なストレスは排除するよう留意するとともに、少々のストレスはストレスと感じない強さ、鈍感さを持ち合わせることも必要です。

 かく言う私は、どちらかと言うと楽天的でいい加減で鈍感だと思っています。長所でもあり、短所でもあります。どこまで、どんなストレスに耐えられるものか、自己分析できてはいません。

 ただ思っていることは、何事にもプラス思考で対処するとともに、(宝塚歌劇ではありませんが)清く正しく美しく生きていこうと、日頃から自分に言い聞かせています。

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蘇活(そかつ


 蘇活こそ健康の原点である。血液が全身にみなぎっていると自律神経をコントロールでき、エネルギッシュに活動できる。活力があり、何事にも積極的で活力がある。こういう状態を血管力があるという。

 逆に、血圧が高かったりコレステロールが高いと、血管の柔軟性が乏しい。その原因となるのは、糖質や炭水化物の摂り過ぎによる中性脂肪過多にある。

 動脈硬化の進行具合で、老化現象の度合いがわかる。血液がドロドロになると動脈硬化が進行し、肝臓や腎臓や胃腸や足腰に障害が出る。その結果、循環器系に異常が生じ老化現象が進行する。

 毛細血管が糖で傷つくと、糖尿病になる。結果、目の網膜や腎臓に異常が生じたり、体のあちこちがしびれたりする。70歳以上の男性4人に1人が糖尿病である。女性は6人に1人となっている。その原因の多くが炭水化物の摂りすぎである。

 糖尿病になると血管が硬くなり、血管の老化現象が進行する。防ぐ方法は3つある。運動と食事と感動である。運動をすることによって、自律神経(交感神経と副交感神経)をコントロールできるようになる。

 食事については、甘いものや脂っこいものの摂り過ぎに気をつける必要がある。また、高齢者は1日に1,500kcalを超えないように気をつける必要がある。

 なお、トランス脂肪酸(人工的に作られたサラダ油・マーガリン・ファーストフード・スナック菓子など)の摂取は体内で中性脂肪が増える。結果、LDLコレステロールが増え動脈硬化につながる。

 血管の老化を防ぐ1つの方法として、笑いと感動がある。関連して、自律神経の閾値が高いことも重要である。自律神経の閾値が高い状態を「達観」と言い換えることができる。ちょっとしたことにも満足感や感動を覚える、些細なことで怒ったり緊張したりしない、物事に動じない、何事も忍耐強く取り組むなど挙げることができる。

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 まさに、血管・血液は若さを保つ秘訣。そこで運動と食事と感動(ストレス対処)が、老化現象を遅らせるキーワードというのは、どの本を読んでも共通しています。また、脂っこいもの、甘いもの(糖質)、炭水化物の摂りすぎに警鐘を鳴らしているのも同じです。

 「自律神経の閾値が高い」という言葉は、初めて目にしました。他人と比べることが難しいので、いったい自分はどのレベルなのか? 客観的に測定することは難しいように思います。

 いったい「自律神経の閾値」を高める方策があるものかどうなのか? そこも釈然としません。今、私自身が考えているのは、一つ一つのストレスを(逃げずに)乗り越えていく経験を積むこと。今ひとつは、何かの本で読んだ「サウナと水風呂」。 ……いずれにしても、日々目の前に展開する出来事に関して「達観」の境地になれることは、老化現象の問題抜きにしても手に入れたい「幸せへの手形」です。

 総じて、老化現象は生きとし生けるもの避けて通れません。遅かれ早かれ、誰にも平等に訪れます。老化現象を静かに(達観して)受け入れること。日ごろの心がけ・努力によって、老化現象を少しでも遅らせること(健康寿命を延ばすこと)は、幸せな老後を過ごす秘訣です。このことを再確認した、この度の読書でした。

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