健康寿命を延ばす
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2020.4.5(日)


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2016年の平均寿命統計(日本)によると
男女ともに過去最高を更新とのこと!

あわせて
世界の中における
日本の順位も発表になりました。
下表のとおりです。

順位 国名 男女(歳) 順位 国名 男性(歳) 順位 国名 女性(歳)
[2016年] [2016年] [2016年]
1 日本 84.2 1 スイス 81.2 1 日本 87.1
2 スイス 83.3 2 日本 81.1 2 フランス 85.7
3 スペイン 83.1 3 オーストラリア 81.0 2 スペイン 85.7
4 オーストラリア 82.9 4 カナダ 80.9 4 韓国 85.6
4 フランス 82.9 4 アイスランド 80.9 5 スイス 85.2
4 シンガポール 82.9 6 シンガポール 80.8 6 シンガポール 85.0
7 カナダ 82.8 7 ノルウェー 80.6 7 イタリア 84.9
7 イタリア 82.8 7 スウェーデン 80.6 8 オーストラリア 84.8
9 韓国 82.7 9 イタリア 80.5 9 カナダ 84.7
10 ノルウェー 82.5 9 ニュージーランド 80.5 10 ルクセンブルク 84.6


厚労省は
「3大死因」と呼ばれる
がん・心疾患・脳血管疾患
で亡くなる人が減少傾向にあるため
寿命が延びてきていると発表。

また
国民の健康意識の高まりや
生活習慣改善の取り組み
医療技術の改善

寿命はまだ延びていく余地がある。
と分析しています。




平均寿命
=0歳の平均余命のこと。

平均余命
=ある年齢の人々が、その後何年生きることができるかの期待値。

健康寿命
=健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のこと。 平均寿命と健康寿命の間には、男性で約9年、女性で約13年の差がある。

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健康寿命(2016年)の平均
男性が 72.14年
女性が 74.79年






寿命が延びた理由


 平均寿命に関して女性で見ると、

1950年に60歳を超え、
1960年に70歳を超え、
1985年に80歳を超え、
2002年に85歳を超えました。

 この急激な伸びの要因として考えられているのが、上述のように次の3点、厚生労働省は挙げています。

戦争が終わり戦死者が出なくなった。

食料が安定して供給されるようになった。

医療技術が急速に進歩した。

 とりわけ「医療技術の進歩」は、乳幼児や子供の死亡率を大幅に下げるとともに、がんなど疾病の早期発見や効果的な治療に大きく貢献しています。

 一方、内閣府の試算によると、日本人の平均寿命はこの後も伸び続け、2050年には男性が83.55歳、女性は90.29歳となると予想しています。

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日本における乳幼児の死亡率は
劇的に減少しています。
1955年当初40%近い値だったものが
現在ではわずか 2%となっています。





日本人の過去をたどると
平均寿命は
驚くほど短かったようです。
何と言っても
医療技術が粗末だった。
食糧事情が悪かった。
だから
乳幼児の死亡率は
恐ろしく高かったようです。


極端な例ですが
江戸時代の12代将軍徳川家慶には
男女合わせて27人の子どもがいましたが
20才まで生きられたのは
家定1人のみでした。

また
11代将軍家斉の子は50人いて
半数が20才までに亡くなっています。

ですから
現在と当時と
平均寿命を比べること自体
あまり意味がないかも知れません。

ちなみに
一説によると


石器時代=15歳
縄文時代=20歳以上
奈良時代=30歳
江戸時代=40歳代

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女性が長生き


 女性の方が平均寿命が長いのは、日本人だけではありません。特に顕著なのがロシア。男性65.29歳、 女性76.47歳。その差なんと約11歳も女性の方が長生きです!

 その理由をネットで調べてみました。その中で興味深い理由を見つけました。女性にあって男性にないものは「月経」です。これが原因とのことです。

 女性は月に1度、その不要な血液を新鮮な血液に入れ替える作業をしています。平均的には40年間、月に1度、月経がきます。女性の生理期間の平均日数は5日。つまり、12ヶ月×40年間×5日間=2,400日(6年6カ月)生理があることになります。これは、日本人の男女平均寿命の差と同じくらいです。

 とても面白い分析です。案外、当たっているかも知れません。ただ、一般的に言われているのは、母なる母胎(母体)を守る「女性ホルモン」の関係です。解明は確定していないようですが、世界中の国で女性が長生きするというのは、なかなか興味深い事実です。

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伸ばせ健康寿命


 健康寿命とは「健康に自立した生活を送ることができる生存期間」を指します。WHOの定義では「日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間」とされています。

 端的に言うと「
寝たきりや介護を必要とする期間を除いた、健康的に自分の力で過ごせる期間のこと」です。

 その年齢は 、男性が72.14年、女性が74.79年(2016年)。私は現在69歳。平均的には健康寿命の年数は、たったの3年しかありません。恐ろしいデータです。

 ちなみに15年前、79歳で他界(心臓発作)した父は、(介護される期間0日)倒れる最後の日まで農作業をしていました。農作業の最中に倒れました。

 母は父が他界した3〜4年後(80歳頃)、歩行に困難を伴うようになり、生活に支障が出始めました。そして5年前、脳出血で救急搬送されました。一ヶ月間死線をさまよった末、奇跡的に意識を取り戻しました。が、「要介護5」(完全介護)状態となり、「胃ろう」で命を繋いでいます。特別養護老人ホームに入所し、意思の疎通もままなりません。

 意識不明から意識が回復したため、中心静脈による栄養補給から「胃ろう」に変更しました。神様の思し召しではありますが、寝たきりの母に寄り添いながら、可哀想だなと思います。

 老化は動物にとって、避けることが出来ない宿命です。であるならば、せめて生かされている人生、健康寿命を延ばす努力は心がけたいと思っている私です。

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『老いない体をつくる生き方』
著者:石原結實(医学博士)

『老いるほど血管が強くなる健康法』
著者:南 友和(外科医)

2冊を読みました。
以下に概要を紹介します。





老化防止のカギは6つ


 @加齢・動脈硬化により、血管が細くなるとともに血液がどろどろになる。⇒細胞が老化する。

 A加齢とともに
体内が乾燥する。⇒たるみ、シワ。(老化現象)

 B特に
下半身の筋力が衰える。併せてメタボ(日本人の2人に1人)で血液がどろどろ。⇒老化現象。

 C
体内が冷えることにより、陽性体質となる。⇒老化

 D適度なストレスは人を成長させるが、
過度のストレスは万病の基。加齢とともにストレスに弱くなっていく。 ⇒老化

 E加齢とともに食事は控えめにすべき。
食べ過ぎは老化を早める。

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 以上の@〜Eは、プロローグとして簡潔に列挙されていた内容です。「加齢とともに……」という記述が目立ちます。老化現象は、とどのつまりは「生きとし生けるもの」にとって避けられない現実なのです。受け入れるしかありません。いつか行く道なのです。

 ただ、老化現象を遅らせることは心がけ次第。そのツボどころを再確認・再認識するために、この本を購入して読んでみました。

 @については、血中の糖・脂肪・コレステロールが多いと動脈硬化になる由。食事に気を付けることが、老化防止につながります。私の場合、甘いものに目がない。これが大きな大きな課題です。

 A体の乾燥が「たるみ」「シワ」を助長するとは、初めて知りました。加齢とともに体内の水分量が減るということは、こまめに水分補給をすればよいのか? 否、これについては後ほど再び取り上げます。

 B老化は下半身から始まる。要は筋力(脚力)です。日課にランニングを取り入れてきているのは、この認識からです。愛犬と一緒に(人通りのない大半が坂道の)林道往復6Kmは、苦しい反面まさにリフレッシュの時間帯でもあります。

 C体内を冷やしてはいけない。そうです5年前、右目の網膜が破れたきっかけは、頭がキンキンなりながら、山盛りのかき氷を掻き込んだ直後です。暑い季節には、平気で冷たい飲み物をがぶ飲みしていました。大反省の巻です。

 Dストレスは大なり小なり、誰にもあります。どちらかというと楽天的で鈍感な私です。しかし、心配事で寝付きが悪い夜が、年に幾度かあります。

 E確かに。ここ数年間は、食べたらすぐに満腹になります。それどころか、食事前に空腹を感じることがめっきり減りました。あまり食べたくないのに、朝昼夜と機械的に食べるのは健康的ではないと感じ、数年前から一日2食の日が多くなっている私です。 ……「食べ過ぎは老化」は、たまたま偶然でした。

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体の乾燥が老化を促進する!


 体内水分は幼児70%・成人60%・老人55%。幼児はみずみずしく、老人は干からびてくる。丁度、リンゴが徐々に水分を失って腐っていくように。

 
余分に水分補給をしたり、冷たい水分を飲んだりすると、体内では吸収されない。これが原因で下腹部がポッコリ出たり、下半身太りしたり、体がむくんだり、膝が痛くなったり、血圧が高くなったりする。こういう状態を「水毒」と言っている。

 
適度な運動は血流を促し、脳の乾燥を防ぐ。特に認知症と関連がある「海馬」の血流を促す働きがある。

 肌が潤うためには、
ねばねば・ぬるぬる食品を摂取すべし

 
プチ断食は、余分な水分を出し切る。サウナも同じ効果がある。

 塩分は体液に欠かせない。問題は塩分の取り過ぎと、化学的に合成された「塩」を摂ること。
自然塩はミネラルもたっぷりあるので、塩分補給として優れている。

 水分補給は暖かい飲み物で! 熱の力で摂取した水分が細胞内液となる。逆に、
冷たい飲み物は細胞外液となり、胃腸間や細胞間にたまる。こういう状態を「水毒(みずどく」と言う。

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 加齢とともに水分補給はこまめにするという話は、マスコミでもよく報道されています。特に熱中症との関連で、高齢者に注意を促しています。

 しかし、上の情報は「水毒」との関連で、水分の取り方に警鐘を鳴らしています。初耳でした。冷たい水をがぶ飲みしていた私にとって、まさに目から鱗です。

 ランニング・サウナ後、私の水分補給はこだわりがあります。サウナの途中では、「番茶+大麦若葉(青汁)」をちびちび飲みます。帰宅してからは、以下の飲み物で水分補給です。
酒粕+バナナ+リンゴ ジュース
黒ごまきな粉ジュース
トマトジュース

 ランニングは雨の日や宴会などは中止ですから、走るのはおおむね毎月20日前後です。サウナはほぼ毎日、8分×4回としています。いずれも「水毒」防止に役立っているとは知りませんでした。結果、老化防止にもなっているとは一石二鳥です。

 ちなみに、歯磨きは基本的に塩水(自然塩)で行っています。これも、案外正解なのかも知れません。

 夕方はもっぱら水分補給で、お腹がいっぱい。固形物を摂っていない「プチ断食」に少し近いか? これで朝食を摂らなかったら、本格的な「プチ断食」です。が、そうすると一日一食となります。著者は加齢とともに、一日一食を提唱しておられますが、さすがにためらわれる実践です。

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ここからは本が替わります。
『老いるほど血管が強くなる健康法』
著者:南 友和(外科医)



低体温と血液の汚れ


 老化の要因は、低体温と血液の汚れだ。

 低体温は臓器の炎症を招き、臓器の機能を低下させる。結果、排泄機能が低下し血液がどろどろになる。これが、様々な病状(肩こり・むくみ・肌荒れ・シミ・寝つき・便秘・疲れやすさなど)を引き起こすとともに、老化現象を加速する。

 体を温めるためには、まずは食事。根菜類(ニンジン・大根・レンコン・ゴボウなど)、発酵食品(納豆・味噌・鰹節など)は、体を温める。

 サウナもデトックス効果がある。デトックス効果とは、内臓が活発に動いて有害物質や毒素を体の外に出そうとする効果のこと。

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 冷たい飲み物を、平気でがぶ飲みしてきていた私です。不覚でした。この本に出会って反省したことの一つです。以後は温かい飲み物を選ぶよう気を付けています。同時に、冷たい飲み物は少量を口に含み、しばらく口中で遊ばせて温かくなってから飲み込むようにしています。

 ただ、暑い夏を迎えてからが問題です。去年の夏から「炭酸」をこよなく愛しており、冷蔵庫から出して飲むことが楽しみの一つになっていました。喉ごしが最高で、サウナから帰宅して後の至福のひとときでした。今年の夏から、楽しみが一つ減ります。

 サウナの効用についてはネットで調べ、それを背景に日課にしてきています。幸い町内に二ヶ所、サウナ完備の温泉施設があります。基本、琴引山荘です。年会員(年13,000円)になっており、一回あたり150円で入浴出来ます。ここが休みの水曜日は「加田の湯」(12枚綴り5,000円)に行っています。ありがたさを感謝しています。

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運動不足と食べ過ぎ


 運動不足と食べ過ぎは、血液の汚れを引き起こす。血液が汚れると、動脈硬化や血栓の原因となる。血液の汚れを一ヶ所に集めて浄化しようとし、ガンの誘因となる。同時に、老化現象を引き起こす。

 血液の汚れを防ぐ方法は、運動を習慣化すること。食べ過ぎを避けること。この二つ。一方、「プチ断食」も効果的である。

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 前述した通り、とりわけ運動と食事には留意しています。今後の課題としては少食でありながら、いかに栄養価を高めるか? 血液検査(現在は良好!)の結果を参考にしながら、心がけていこうと思っています。

 ちなみに、本書の中で万病予防の飲み物が紹介されていました。
◎ ニンジン・リンゴ・自然塩のジュース
◎ 生姜入り紅茶
◎ 梅干し入り番茶

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ストレスと付き合う


 適度なストレスは「HSP」(熱ショックたんぱく質)を分泌し、たんぱく質の傷を癒す活力も生む

 しかし、本人にとって過度なストレスは「コルチナゾール」の分泌が増え、免疫力が低下する。交感神経が高ぶり、血圧や血糖値が上がる。また、副腎皮質を刺激し、中性脂肪・尿酸・フィブリン・赤血球の増加に繋がる。結果、血液がどろどろになるとともに、老化現象を引き起こす。

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 ストレスはくせ者です。親戚の若者が帯状疱疹と診断され、医師にかかっています。なんでもストレスが誘因とのこと。

 しかし、人と人との関わりの中で生きている人間にとって、ストレスなしの生活は不可能です。不必要なストレスは排除するよう留意するとともに、少々のストレスはストレスと感じない強さ、鈍感さを持ち合わせることも必要です。

 かく言う私は、どちらかと言うと楽天的でいい加減で鈍感だと思っています。長所でもあり、短所でもあります。どこまで、どんなストレスに耐えられるものか、自己分析できてはいません。

 ただ思っていることは、何事にもプラス思考で対処するとともに、(宝塚歌劇ではありませんが)清く正しく美しく生きていこうと、日頃から自分に言い聞かせています。

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蘇活(そかつ


 蘇活こそ健康の原点である。血液が全身にみなぎっていると自律神経をコントロールでき、エネルギッシュに活動できる。活力があり、何事にも積極的で活力がある。こういう状態を血管力があるという。

 逆に、血圧が高かったりコレステロールが高いと、血管の柔軟性が乏しい。その原因となるのは、糖質や炭水化物の摂り過ぎによる中性脂肪過多にある。

 動脈硬化の進行具合で、老化現象の度合いがわかる。血液がドロドロになると動脈硬化が進行し、肝臓や腎臓や胃腸や足腰に障害が出る。その結果、循環器系に異常が生じ老化現象が進行する。

 毛細血管が糖で傷つくと、糖尿病になる。結果、目の網膜や腎臓に異常が生じたり、体のあちこちがしびれたりする。70歳以上の男性4人に1人が糖尿病である。女性は6人に1人となっている。その原因の多くが炭水化物の摂りすぎである。

 糖尿病になると血管が硬くなり、血管の老化現象が進行する。防ぐ方法は3つある。運動と食事と感動である。運動をすることによって、自律神経(交感神経と副交感神経)をコントロールできるようになる。

 食事については、甘いものや脂っこいものの摂り過ぎに気をつける必要がある。また、高齢者は1日に1,500kcalを超えないように気をつける必要がある。

 なお、トランス脂肪酸(人工的に作られたサラダ油・マーガリン・ファーストフード・スナック菓子など)の摂取は体内で中性脂肪が増える。結果、LDLコレステロールが増え動脈硬化につながる。

 血管の老化を防ぐ1つの方法として、笑いと感動がある。関連して、自律神経の閾値が高いことも重要である。自律神経の閾値が高い状態を「達観」と言い換えることができる。ちょっとしたことにも満足感や感動を覚える、些細なことで怒ったり緊張したりしない、物事に動じない、何事も忍耐強く取り組むなど挙げることができる。

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 まさに、血管・血液は若さを保つ秘訣。そこで運動と食事と感動(ストレス対処)が、老化現象を遅らせるキーワードというのは、どの本を読んでも共通しています。また、脂っこいもの、甘いもの(糖質)、炭水化物の摂りすぎに警鐘を鳴らしているのも同じです。

 「自律神経の閾値が高い」という言葉は、初めて目にしました。他人と比べることが難しいので、いったい自分はどのレベルなのか? 客観的に測定することは難しいように思います。

 いったい「自律神経の閾値」を高める方策があるものかどうなのか? そこも釈然としません。今、私自身が考えているのは、一つ一つのストレスを(逃げずに)乗り越えていく経験を積むこと。今ひとつは、何かの本で読んだ「サウナと水風呂」。

 ……いずれにしても、日々目の前に展開する出来事に関して「達観」の境地になれることは、老化現象の問題抜きにしても手に入れたい「幸せへの手形」です。

 総じて、老化現象は生きとし生けるもの避けて通れません。遅かれ早かれ、誰にも平等に訪れます。老化現象を静かに(達観して)受け入れること。日ごろの心がけ・努力によって、老化現象を少しでも遅らせること(健康寿命を延ばすこと)は、幸せな老後を過ごす秘訣です。このことを再確認した、この度の読書でした。

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