保育所は子育ての原点
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2019.10.20(日)


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ちょうど10年前
1994年(平成21年)10月18日づけで
「保育士さんに学ぶ」というタイトルで
コメントを書いていることを
ふと思い出しました。

当時スタートしたばかりの
保小中高一貫教育の一環として招きを受け
赤来中学校の校長として
来島保育所の公開保育を参観。
その直後の所感を述べたものです。

まさか
その後の人生において
自分が保育所に勤務していようとは
微塵だに予想していなかったことです。

現在の立場から
当時の文章を読み返して
あれこれと
新しい発見がありました。

例えば(抜粋)
次のような一節です。


 「自分を大切にする子ども」とは、自分自身を肯定的に受け入れ、ありのままの自分に自信が持てる子ども。「友だちを大切にする子ども」とは、それぞれの個性の違いを認め受け入れながら、一人一人が大切な存在と感じられる子ども。

 こういう子どもを育てるために、自己肯定感(自尊感情)を育てるとともに、「人と関わる力」の育成を目指す。一方、保育士のあり方については……

@ 
だっこは、子どもの心の安定につながる。
A 
休んだ子について語ることは、友達のことを思いやる心を育てる。
B 
「お話タイム」では、「友達同士の関わりを深める言葉がけ」を工夫する。
C 活動の始まりと終わり、静と動の
メリハリを付けることで、生活全般に「メリハリ」が出るよう心がける。

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今回は
10年前のコメントを
以下に再掲載することにしました。






保育士さんに学ぶ
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21.10.18(日)


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先日(10月14日)
勤務校の校区内に位置する来島保育所で
雲南地域の「保育研究会」(公開保育)がありました。
保・小・中・高連携教育の一環として
私も招待を受け、
午前中の「公開保育」のみ参加しました。
(午後の研究協議会は、学校事情で失礼しました。)
以前から「幼児教育」に興味・感心がある私です。
五感を全開にして参観させていただきました。
そこで、この度は、この公開保育に関わって
コメントを書くことにします。





感激した保育の姿勢


 来島保育所の研究主題は、「自分や友だちを大切にする子どもの育ちを願って」(保育を見直して)です。いただいた冊子を拝見して、感動しました。

 「自分を大切にする子ども」とは、自分自身を肯定的に受け入れ、ありのままの自分に自信が持てる子ども。「友だちを大切にする子ども」とは、それぞれの個性の違いを認め受け入れながら、一人一人が大切な存在と感じられる子ども、という解説がしてありました。 ……これはこのまま、小学生・中学生、いや、大人にも通じる大事な指針と受け止めました。

 こういう子どもを育てるために、自己肯定感(自尊感情)を育てるとともに、「人と関わる力」の育成を目指しておられます。さらには、保育士のあり方について、大なたを振るって「保育の見直し」をしておられます。例えば、……

@ 
だっこは、子どもの心の安定につながる。
A 
休んだ子について語ることは、友達のことを思いやる心を育てる。
B 
「お話タイム」では、「友達同士の関わりを深める言葉がけ」を工夫する。
C 活動の始まりと終わり、静と動の
メリハリを付けることで、生活全般に「メリハリ」が出るよう心がける。


 他にもいくつか記載されていますが、そのどれもが「子ども達の成長のために」という明確な視点があります。

 もう一つの冊子「保育案」も、そのきめ細かな記載に感動しました。保育士さんが、どんな気持ちで保育に関わっておられるのかが、じわぁ〜っと伝わってくるものでした。この姿勢は、中学校教育にもそのまま通じるものです。改めて自分自身のあり方を反省させられました。例えば、……

【年少児】
◎ 子ども達の話にじっと耳を傾けたり、スキンシップ(抱きしめる・手をつなぐなど)をしたり、気を付けて心がけるようにする。

◎ 子どもの遊びの中で発見したり、成長したりしたことについては、心から共感しながら、次の意欲につながるようにする。

◎ 保育士も子ども達とともに遊びながら、一緒に(食事を)作ったり食べたりして、遊びをともに心から楽しむようにする。

◎ 友だち同士のトラブルに際しては、子ども達に寄り添うようにしながら、思いを伝えようとする気持ちを全身で受け止めるようにする。また、子どもの気持ちを聞き出したり代弁したりすることによって、お互いの気持ちが伝わるように心がける

【年長児】
◎ 以前は「抱っこ」は甘える気持ちを助長するからと、出来るだけ避けるようにしてきた。が、「抱っここそ保育の根っこ」という考えに沿って、一人一人とのスキンシップを一層大事にするようにしている。

◎ 子ども達の思いを受け止める「認める」「共感する」「褒める」「教える」「支える」「手助けする」という行為を通して、「自分は大切にされている」という思いを育むようにする

◎ 自分の思いを通そうとしてのトラブルが発生するが、その際はお互いの話を聞き、気持ちを受け止めながら、一人一人の心を大事にするよう最大限の配慮をする。

◎ 一人一人の思いに寄り添いながら、保育士も心から遊びを楽しむようにする。

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リレー遊びを観察しながら


 朝の会が終わると、「自由保育」になりました。一周約30mのトラックでは、自主的に年長さん達6人によるリレー競走が始まりました。先生が付いていなくても、自主的にちゃんと2組を作って、バトンをリレーするとは驚きです。

 何度も何度もくるくる走っていた「リレー競走大会」ですが、……やっぱりトラブルが発生しました。大きな声で怒る子、手が出る子、はぶてる子、……。たまらず、先生が登場です。

 一人一人、子どもの目線で気持ちを聴いておられます。時には、幼児の気持ちを代弁しておられます。感心したのは、先生が気持ちを聞いておられる間は、リレーのスタートせずに、2人がバトンを持ったままスタートラインでじっと待っていたことです。そして、しばらくするとどの子も納得したようで、リレーの再開です。

 途中で、友達が「寄せてー」と走ってきました。困ったことに奇数です。するとすかさず、「○○ちゃんは、見学してて!」という声。ところが、すぐに「一人が2回走ればいいじゃん」と提案する幼児。この後、誰が2回走るかでもめましたが、自分たちだけでトラブルを解決しました。

 しかし、その後も(先生がいない環境の中で)走る順番や組み替えで、幾度となくケンカになったり、泣き出したり、さまざまな人間模様が繰り広げられました。いろんなことが起こりました。こういう体験を通して、自分のわがままを抑えたり、がまんしたり、みんなをまとめたり、……さまざまな心を育んでいくのだな、と思いました。

 そのうち一人減り二人減り、とうとうリレー大会は自然消滅しました。たくさん走った子は、おそらくトラックを15週以上です。素晴らしい体力づくりです。

 幼児にとって「遊び」は、そのまま「学び」(人間関係を学ぶ)だということが、よく分かりました。特に先生がおられない場面でのトラブルは、実に興味深かいものがありました。

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自由保育と設定保育


 年長さん達は、30分早めに遊戯室(教室?)に引き上げました。何をするのかな? と見ていると、約20人が輪になって座り、先生のリードで「お話タイム」が始まりました。

 「遊びを体験して、みんなに教えてあげたいこと」という問いかけです。ほとんどの幼児が手を挙げました。どの子も自分が話したくて、にぎやかなことになりました。すると、ある子が「順番に言えばいい!」と提案、それが採用されました。

 先生は、手を挙げなかった幼児にも一人一人、「何かひとことでも話さない?」と仕向けられます。「いい」と答える幼児には無理強いはされませんでした。

 話しているうちに、輪がどんどん小さくなっていきました。いいことです。しかし、中に落ち着かない幼児が一人います。 ……そのうち、先生がその子の近くに移動、とうとう抱っこされました。やっとその子もじっとしていることが出来ました。なるほどなぁ〜と、感心しました。

 こういう「設定保育」は、小学校とのつなぎを考慮したとき、どうしても必要だと思います。小学校に入学したとたん、45分間じっと椅子に座って、いいお行儀に出来ることなどあり得ません。

 特に、人の話を聞いたり、自分の思いを伝えたりする体験の積み重ねは、幼児に限らず大事にしたい学習場面だと再認識しながら拝見しました。

 その後に始まった「給食」も、机を出したり、机を拭いたりする作業、じっと椅子に座って準備を待つ姿ともに、立派だと思いました。これなら、小学校に入学しても、担任先生を泣かせることはありません。

 それにしても再確認したのは、幼児の時からすでに、一人一人「個性」「人柄?」を持っていることです。おっとりとした子、落ち着きがない子、リーダー性のある子、すぐ機嫌を悪くする子、涙が出やすい子、じっとガマンできる子、みんなに流されやすい子、……。

 でも、中学生と違って、まだまだ心身ともに柔らかい。もし自分勝手な子や、乱暴な子などいたら、こういう時期こそとても大事だと思います。中学生ぐらいになると、もう長い長い年月の積み重ねがあります。(諦めてはいけませんが)そう簡単には、人は変われません。

 日々全力投球で関わっておられる保育士さんの姿を拝見して、ほんとうにいい勉強をさせていただきました。

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保・小連携


 私の校長初任地は、君谷小学校(4年間の在任中、児童数は16名〜19名)でした。入学してくる子は、約1Km離れた「内田保育所」。そこの倉橋所長さんが、実におおらかで前向きな方でした。

 天気のいい日には、乳児は乳母車に乗せ、他の幼児の皆さんは徒歩で、弁当を抱えて小学校までやってきておられました。季節によって違いますが一月に3〜5回程度は、小学校周辺で黄色い声を響かせておられました。

 温かい交流が始まったのは、そういうかわいい集団(十数人)を、小学校に招き入れたのがきっかけです。体育館で遊んでもらったり、校長室に招き入れて私が読み聞かせをしたりしました。そのうち、月に1回、学校の給食を一緒に会食する運びとなりました。

 早めにやってきて、校長室で読み聞かせをしながら給食時間を待ちます。給食はランチルームで、お兄ちゃん・お姉ちゃんと一緒です。この日は長めに設定した「昼休み」を一緒に遊びます。掃除も校舎内に分散して、箒や雑巾でがんばります。 ……そして、全校児童に見送られて小学校を後にしていきました。

 もともと、運動会も学習発表会も合同で行っている地域だったので、何の抵抗もなく当たり前のように、そういう交流が実現できたと言えます。今にして思えば、保・小連携としては画期的だったなと、振り返っています。

                       

 次の赴任地は、我が家から3Kmの地にある小田小学校(3年間の在任中、児童数は23名〜26名)。隣接して小田保育所がありました。前任校での実践が脳裏に強くあった私は、まずは国語の授業を活用しました。

 幸運にも、
校長でありながら(着任初年度から)「国語」の授業を担当する幸運に恵まれました。入学間もない1年生「国語」を担当し、そのまま3年間持ち上がることが出来ました。

 そこで、国語の授業の一環として保育所へ出かけることを思いついたのです。一つの教材の学習が終わるごとに、その成果(音読・暗誦披露・手作り紙芝居実演・教材の寸劇上演・お話レストランなど)をひっさげて、保育所へと乗り込みます。 ……こういう目的意識、相手意識がありますから、国語の授業も頑張り甲斐がありました。

 成果発表は10分〜15分程度で終わりますから、あとは自由遊びです。いやはや実にころころと遊ぶや遊ぶ、……。小学生は4人(途中から転校生があって5人)ですから、多勢に無勢で抱っこにおんぶ。

 その時の保育士さん達の理解が深かったことも、この交流が成功した大きな要因です。その保育士さんの一人が、今回公開保育をされた来島保育所の所長さんです。小田保育所当時(年長児担任として)詩の朗読や暗誦を重視し、徹底して実践しておられる方でもありました。すぐに意気投合しました。ですから、時には年長さんから、お返しの「詩の暗誦朗読」を披露してくれることもありました。

 …………そして、その小田保育所も、小田小学校も、平成17年3月を持って閉所・閉校となってしまいました。

                       

 近年、(アスペルガー症候群等)発達障害、高機能自閉症など、統計的にも増加傾向が、さまざまな調査から指摘されています。「特殊教育」が「特別支援教育」に衣替えしたのも、そういう経緯をふまえての改革でもあります。

 飯南町内には、平成13年度から「中高一貫教育」が本格スタートしています。頓原中校区では平成14年度から「小中一貫(連携)教育」が始まっています。赤来中校区でも平成18年度から、(頓原地域と比べたらささやかですが)「小中連携教育」の模索が始まっています。

 それに合わせて、(平成18年度から)「保・小連携教育」、「保・小・中・高連携教育」もスタートし、発展的経緯を経て今日にあります。

 私が君谷小・小田小で実践していた趣旨とは異なりますが、保・小連携教育は確かな歩みを続けています。とりわけ、小学校から先生方が、(該当)保育所へ足を運んで保育の状況を観たり、保育体験をされたり、読み聞かせをしたりという実践が、年間通して行われています。また、児童の皆さんがこぞって「読み聞かせ」に出かける試みも始まっています。

 ちなみに、赤来中では昨年度から、部活動を終わった3年生が二学期の3ヶ月間、毎週2回ずつ、放課後の帰宅途中に立ち寄っての「読み聞かせ」が始まっています。昨年度は希望者が(36人中)7人でしたが、今年は(30人中)9人も手を挙げてくれました。

 赤来中着任年度(平成17年度)、新入生徒をめぐってさまざまな問題行動(事件)があり、校内が揺れに揺れたことを考えると、本当に隔世の感があります。子ども達の育ちを考えるとき、継続したこういう取組は実に価値が高いと喜んでいるところです。

 ただ、赤来中校区における「小中連携教育」は、まだまだ緒に就いたばかりです。単発的な面は否めません。そして、重要なことは(当初目指した)「中一ギャップ克服」だけが「小中連携」ではないという認識です。

 教職員に負担をかける取組だけに、トップダウン方式は避けたい気持ちがあります。祈るような気持ちで、機会をとらえてはアドバルーンを上げるようにしています。
19.12.30(日) 小中連携教育

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校長でありながら「国語」の授業を担当する幸運
1・2年複式学級担任は
大学を卒業したばかりの
若い先生にお願いしました。
その際、@困ったことがあったら
遠慮なく申し出るようにということと、
Aとりわけ低学年の国語は
「音読が命」だからということと
話してありました。
すると、授業が始まって間もなく
@Aが一緒になって
その若い先生から申し出がありました。
「異学年異単元学習では、国語の音読は無理です。
校長先生にどちらかの学年を
「同単元」学習が可能になる6月頃まで
授業をしてもらえませんか?」
私はこの申し出を二つ返事で引き受けました。
そして、6月が過ぎても
(嬉しいことに)子ども達が熱心に希望してくれたおかげで
その後も国語を担当し続けることが出来ました。
(最終年度は、統合に向かって複式解消のため……。)











待機児童と保育所民営化


 近年、「待機児童」がマスコミによく登場するようになりました。

 待機児童とは、「保育に欠ける児童の保育所(認可保育所)入所申請をしているにも拘らず、希望する保育所の施設定員を超過する等の理由で入所できない状態、またはその状態にある児童」のことです。

 厚生労働省の集計によると、2009年4月時点で、全国の待機児童は 25,384人。その半数が首都圏(東京、神奈川)に集中しているとのことです。全国的には、保育所数 22,925カ所(公立:11,008、私立:11,917)、定員 2,132,081人(利用児童数 2,040,974人)とのことですので、全体としては 1.1%程度です。が、児童を持つ家庭で約2.5万人は、それぞれに深刻な事情を抱えておられるわけですから、看過できない問題です。

 新聞の報道によると、「少子化で乳幼児人口は減少傾向だが、共働き世帯の増加で保育所(保育園)の利用者数は5年間で約10万人増えている。」(朝日新聞 2009.6.29)とのこと。このまま放置すると、都市圏でも少子化が更に進むことが危惧されます。

 逆に、山間へき地においては、該当幼児の不足により、保育所が閉鎖されたり統合されたりという現状にあります。現に、隣の美里町では保育所統合問題に揺れています。また、前任校の隣に位置した「小田保育所」(平成17年閉所)、前々任校に入学してきていた「内田保育所」(平成16年閉所)ともに、幼児数減のため閉鎖・統合になってしまっています、……。

                       


 更に、近年(飯南町で)問題になっているのが「保育所の民営化」です。

飯南町立保育所民営化検討委員会答申書(PDF:108KB)

 この問題については、個人的に疑問を感じながらも、その経緯については十分把握しているわけではありません。「疑問を感じる」というのは、
地域の「宝物」である乳幼児の教育については、(いくら財政難とはいえ)公の機関(町当局)がしっかりと責任を持って面倒を見てほしい。ーーという住民感情からです。保護者が、安心して保育所に預けられる体制を整えるべきだと思うからです。

 保育所の民営化(公益法人化)の理由については、私は次のように認識しています。

保育所の運営主体に関しては、2000年から国の規制が緩和され、地方公共団体又は社会福祉法人に限定されていた認可保育所の運営主体が、株式会社・学校法人・NPO 等にも認められるようになったこと。(ただし、飯南町の場合は町営から社会福祉協議会へ移行。)

公立保育所においては、予算の制約や行政組織として手続きを踏んで事業の実施をしていかなければならないという、行政組織上の硬直性、手続きの煩雑さなどから、保育サービスを柔軟かつ迅速に行えない状況にある。


 現在、町内の保育所における保育士さんは、町職員と社会福祉協議会採用職員と混在しています。今後は民営化に向かっている関係上、退職者とともに、どんどん町職員(保育士)が減る運命にあります。

 そういう中にあって、「新しく募集している保育士さんへの応募がほとんどない」、「臨時職員で対応している」という話を聞いています。なぜ応募が少ないのか、その理由が分かりません。本当に民営化が地域住民にとっていいことなのか、疑問を感じます。先々が不安です。

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蛇足(疑問)

児童福祉法な(同法4条)によると
児童とは、年齢が「満18歳に満たない者」をいい、
乳児(満1歳に満たない者)
幼児(満1歳から、小学校就学の始期に達するまでの者)
少年(小学校就学の始期から、満18歳に達するまでの者)
に分けられています。

ですから
「待機児童」でも間違いではないのですが
この問題は保育所を対象にしているので
「待機乳幼児」の方がいいのではないか?
という気もしますが、……。
「児童」というと、小学生を連想するので、
したがって
文章中の記述もつい揺れてしまいます。














保育所と幼稚園の違い
保育所(保育園) 幼稚園
監督官庁 厚生労働省 文部科学省
所管 市町村の主管課及び福祉事務所 公立幼稚園は教育委員会
私立幼稚園は市町村長部局の総務など
根拠法 児童福祉法 学校教育法
施設の性格 児童福祉施設 学校
目的 日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又は幼児を保育すること(法39条) 幼児を保育し、適当な環境を与えて、その心身の発達を助長すること(法77条)
入所資格 保育に欠けること(児童の保護者のいずれもが、…… 原則なし
1.昼間労働することを常態としていること
2.妊娠中であるか又は出産後間もないこと
3.疾病にかかり、若しくは負傷し、又は精神若しくは身体に障害を有していること
4.同居の親族を常時介護していること
5.震災、風水害、火災その他の災害の復旧に当たっていること
※以上のいずれか若しくは類する状態に該当することにより当該児童を保育することができないと認められる場合であって、かつ、同居の親族その他の者が当該児童を保育することができないと認められる場合)(児童福祉法施行令9条の3)
1日の預かり時間 原則8時間(児童福祉施設最低基準34条) 4時間を標準とする(幼稚園教育要領第1章3(3))
対象年齢 小学校就学の始期に達するまで(法39条乳児又は幼児) 満3歳から小学校就学の始期に達するまで(法80条)
保育内容 保育所保育指針 幼稚園教育要領
給食 一般的には、離乳食もしくは、幼児食(昼食)と間食に加え、延長保育の際に夕方の軽食を用意してくれます。 定められていません。
ただし、0歳児を保育しない保育園では、(幼児食のみで)離乳食は用意しないところがあります。 預かり保育を行う場合でも、保護者が昼食やおやつを用意しなくてはいけないところもあります。
年間の休日 日祝日及び年末年始の休日 日祝日及び年末年始の休日、春休み、夏休み等
(毎学年の教育週数は、特別の事情のある場合を除き、39週を下ってはならない、幼稚園教育要領第1章3(2))
保育者の資格 保育士(厚生労働大臣指定の学校で単位を履修するほか、保育士試験に合格することによっても取得できます) 幼稚園教諭1級ないし2級(大学等で単位を履修することによってのみ取得できます)
職員 保育士、嘱託医及び調理員 園長、教頭及び教諭(法81条)
ただし、調理業務の全部を委託する場合は調理員はおかないことができます(児童福祉施設最低基準33条)
職員の数 <保育士の数>(児童福祉施設最低基準33条) <教諭の数>
乳児3人につき1人以上 年齢別学級編成(1学級35人)に対し、1学級1人
満1歳〜3歳未満幼児6人につき1人以上
満3歳〜4歳未満幼児20人につき1人以上
満4歳以上の幼児30人につき1人以上
費用 (認可保育所の場合は)公私を問わず、保護者は市町村に基本保育料を支払います。延長保育料については、私立では直接保育所に支払います。 原則保護者は直接幼稚園に支払います。
保護者の負担額 住民税又は所得税(及び固定資産税)の課税額に応じた階層区分に基づいています。 私立幼稚園に通わせる場合、国からの補助の他、市町村からは入園料補助及び所得税に応じた(月額)保育料補助、及び、一定の所得基準以下の場合は就園奨励費があります。
参考=東京都ホームページ