日頃から「海を上から眺め回してみたい」と願う魚が、釣り人に釣り上げられました。念願が叶ったのです。が、その替わりに呼吸が出来なくなって、七転八倒の苦しみを味わいました。
こんな逸話が紹介されていました。「あれが足らない」「これがほしい」、……今、手元にある「当たり前のこと」(=幸せ)に気づき、感謝することの重要性を説くくだりです。
「私に幸せをください」と念ずると、神様は「病気」「災難」「トラブル」などプレゼントしてくださる。 ……とも書いてありました。「今ある幸せ」に気づかせるための計らいというわけです。病気になって、やっと健康であることの幸せに気づく。それでは、いつまで経っても幸せはやってこない。そういう教えです。
確かに病気に限らず、指先の怪我一つとっても、本が読めること一つとっても、身の回りの一つ一つ、当たり前のことが次々浮かんできます。「ありがたいこと」が、いかに多いかに驚かされます。
幸せとは「よいこと、楽しいことが起こること」ではないとのこと。幸せとは「面倒なこと、大変なことが起こらないこと」だそうです。 ……身の回りにいっぱいある幸せ、その喜びに改めて感謝することに気づかせてくれた逸話でした。