65歳以上が4割に!
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2019.7.21(日)


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50年後
総人口が3割減少
65歳以上が4割に!

過日(7/17)
島根県市町村教育委員会連合会(於:出雲市)
総会後の研修会で
「高大接続改革について」と題して
文部科学省高等教育局 専門官
加藤善一 氏の講演がありました。
この冒頭で語られた情報です。





人口のピークは
平成22年


 昭和30年代の経済成長、終戦(1945年)以降の平和な時代、医療の発達などを背景に、まさにうなぎ登りで人口が増えました。活気あふれる時代といえます。この時代に生活してきた我々の年代(ベビーブームの年代)は、幸せなことです。

 しかし、2011年(平成22年)をピークに、人口は急坂を下るように減少を続けると見込まれています。いったい、いつから「少子高齢化」が始まったのか? 

 出生率のグラフを眺めてみると、昭和45年(1970年)フォークソングブームの時代に、その兆候が現れています。ただ、ベビーブームは去っても「少子化」ということは話題にも上っていませんでした。

 しかし、平成時代に入ってから「出生率」が目に見えて減ってきました。ついに平成4年、マスコミに「少子化」が社会問題として取り上げられるようになりました。小学校の統廃合も目立つようになってきてもいました。

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平均寿命の推移
男性 女性
1890年 43歳 44歳
1920年 42歳 43歳
1947年 50歳 54歳
1960年 65歳 70歳
2017年 81歳 87歳









少子高齢化の到来


 その一方で、平均寿命がどんどん延びていきました。1990年代半ばには、とうとう子どもの人口と高齢者(65歳以上)の人口とが同じくらいになりました。その後は、高齢者の方がどんどん増える一方です。少子高齢化時代の到来です。

 特に2005年(平成17年)は出生率が低く、史上最低の 1.25%にまで落ち込みました。

 この背景には、日本の社会状況の変化(女性の社会進出、共稼ぎの増加、婚姻率の低下など)があります。今や非正規雇用4割の時代です。日本のGDP(国民総生産)も減少しています。

 日本の国家財政も「赤字国債」発行が常態化(今年度は約33兆円)し、今や借金残高(国債発行残高)は「897兆円」。国民一人あたり(赤ちゃん・高齢者を含めて)713万円にまで膨れあがっています。

 日本の人口推移を調べてみました。以下の通りです。

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時代 人口(万人)
平安時代 550
鎌倉時代 595
安土桃山時代 1,227
江戸中期 3,128
1872年(M5) 3,480
1904年(M37) 4,613
1936年(S11) 6,925
1948年(S23) 8,000
1956年(S31) 9,000
1967年(S42) 一億人超
2011年(H22) 12,806
国立社会保障人口問題研究所
「人口統計資料集」





超高齢化時代を
どう切り抜けるか?


 平安時代が500万人強、関ヶ原の戦いの時で現在の10分の1の1200万人、江戸時代に3000万人を超えて、明治以降、急激に増えました。2010年まではドカンと上がったわけです。ところが、そこが頂点で、これからジェットコースターのように急減していきます。

 これまでの人口推移、世界各国と比較した「人口密度」から考えると、今の日本の人口は増えすぎたという見方も出来ます。振り子が振れすぎたので、今戻りつつあるという現象かもしれません。ただ、人口増加があまりにも激しすぎたので、その揺り戻しもひどい。「少子化」と「高齢化」とがドッキングしているという問題もあります。

 人口減少とは労働人口が減っていくことも意味します。現在の日本では、すでに深刻な人手不足が問題視され始めています。このままでは将来の社会保障が破綻するのではないか、という懸念も聞かれます。

 日本は人口減少と同時に、超高齢化が進行しているからです。超高齢化を迎えた日本が社会を維持するためには、どうすればよいのか?

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定年退職制の廃止を!


 シンプルに考えると、答えは簡単です。「日本はもっと高齢者を活用すべき」です。日本のように平均寿命が長い社会は、人類史上ありませんでした。これは歴史的に画期的な出来事です。

 現在、シルバー人材センターが「高齢者の働く場の情報提供」と「雇用のお世話」をしておられます。一人一人の経験・希望・ライフスタイルに応じた仕事や技能講習を提供しておられます。

 しかし一方、日本には60歳や65歳で会社を辞めなければならない「定年制」があります。アメリカにもかつては、定年退職制がありました。が、「雇用における年齢差別禁止法(ADEA)」が制定された1960年代に廃止されました。

 日本は、世界で最も高齢者が多い国です。アメリカのように、定年退職制という制度を廃止すべきだと思います。働き続けたいと思う高齢者の雇用機会を確保し、そういう高齢者を最大限に活用する方法を模索すべきだと思います。
 
 もっとも、高齢者といっても個人差(健康・体力・働く意欲)があります。全員が現役時代のように働くというのではなく、「パート」「アルバイト」など(高齢者向けの)様々な雇用形態を積極的に準備し、一人一人が選択すればいいのです。
 
 そうすると、深刻になってきている「年金問題」も、解決の明かりが見えてくるかもしれません。

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一期一会


 ちなみに私は、依然として授業を通して社会貢献したいという意欲も体力もあります。幸い「要約学習」の授業や研修会の声掛けが、退職後も継続的に今でもあります。ありがたいことです。

 今後については、私も68歳。健康や体力が、いつ何時(なんどきどうなるかが未知数です。一期一会(いちごいちえ、二度と戻らぬ今日という日。今は今、与えられている場で滅私奉公、心を込めて社会貢献しなくては! と、自らに言い聞かせています。

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人口密度
順位 国・地域 人口密度
(人/ku)
世界平均 50
1 マカオ 18,424
2 モナコ 16,244
3 シンガポール 6,773
4 香港 6,361
5 ジブラルタル 5,174
6 バチカン 1,782
7 マルタ 1,293
8 バミューダ諸島 1,201
9 バングラデシュ 1,127
10 バーレーン 1,068
11 モルディブ 1,038
12 ガーンジー 792
13 ジャージー 783
14 パレスチナ 711
15 ?台湾 637
16 モーリシャス 631
17 バルバドス 595
18 アルバ 592
19 マヨット 519
20 サンマリノ 514
21 ナウル 486
22 韓国 485
23 プエルトリコ 449
24 レバノン 406
25 オランダ 399
26 ツバル 382
27 ルワンダ 380
28 マルティニーク 367
29 インド 364
30 ハイチ 362
31 ベルギー 349
32 マーシャル諸島 343
33 アメリカ領サモア 338
34 日本 336
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