研修会の事後感想
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2018.8.14


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7月下旬に行った
校内研修。
事後にワープロ打ちされた
先生方の感想・意見・質問を
メールで送ってくださいました。




3つの資質能力を高める


 今後,新学習指導料で求められている3つの資質・能力を高めていくためにも,「要約学習」や「図式学習」は有効な手法だと再確認した。

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に三つの柱とは
@「知識・技能」
A「思考力・判断力・表現力等」
B「学びに向かう力・人間性等」

このうちABは
教え込んで身に付くものではありません。
子ども達が主体的に学習に立ち向かい
深く考える学習の積み重ねから
自ら獲得していくものです。

そういう意味で
要約学習の授業は
ひと頃流行した言葉
アクティブラーニングそのもの。
ABの向上が期待出来ます。











日々の授業に生かしたい


 今年度は4年担任で,要約学習の授業実践を体験した。普段の国語の学習で発言や発表に消極的な子どもたちが楽しそうに取り組んでいる姿を見て,驚きと感動,反省の気持ちが湧いた。これからの子どもたちのことを考えると貴重な体験だと思った。日々の授業に生かしたいと思う。

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要約学習の授業は
実にアクティブです。
全神経を集中して読む・聞く
図式に書く
その図式を基にプレゼンする。

子ども達は正直です。
教材の内容を工夫すれば
子ども達は
嬉々として
意欲的に
学習に取り組みます。











楽しんでプレゼン


 4年生の子どもたちは初めての要約学習だったが,楽しんでプレゼンをしていた。

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この情報は面白い!
ぜひ教えてあげたい!
そういう教材を準備すること。
要約学習にあっては
教材が命です。











図式化の良さ


 「図式化」のよさを改めて感じた。

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文章を図式化する過程を通して
分かった!
なるほど!
すとんと内容が
情報カプセルとして
自分の中に収まります。











論理的な思考で話す・書く


 低学年でも要約学習ができること,日ごろからいろいろな場面で行うことで,論理的な思考で話す力がつくと感じた。

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私の経験では
低学年では
図式化することが難しいようです。
低学年段階では
図式(メモ)を書かないで聞いたり読んだりし
相手にその内容をプレゼンする。
つまり
基本的には音声言語で
言語力を鍛える時期だ
という認識があります。











図式をさまざまな学習に活用


 烏田先生に毎年来校していただき,研修を受けると,新たな発見がある。なかなか授業の中で要約学習をすることはできないが,子どもたちは,まとめなどで使おうとすることがあった。そのチャンスをとらえ指導すればよかったと反省するところもあるが,毎年受ける中で,児童の中にも浸透しつつある。授業を考える中で,ぜひ学習に活用していきたい。

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要約学習は
図式の書き方・ノウハウを学ぶ時間です。
図式を基にプレゼンすることを学ぶ時間です。
ここで学んだ図式力は
日ごろの学習や生活に
どんどん生かしてこそ
さらなる図式力向上が
期待出来ます。











話したいことを明確にする


 自分でやってみると,簡単ではないことを実感した。反論スピーチにも取り組み,自分が話したいことをより明確にしていくことの必要性も感じた。

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脳裏の中で
混沌としている内容を
図式に落としていくと
幹と枝葉とがハッキリするとともに
内容が構造化されます。
こうなれば
スピーチは「持ってこい!」です。











思いを図式に整理する


 要約学習のよさが改めてわかり,自分が子どもたちに実践するときの方法についても,イメージができた。就学前からの「伝える」実践を紹介してもらい,アレンジ次第でいろいろなやり方があるのだと驚いた。授業だけでなく,自分が他人に伝えたいことがあるときに,思いを図式に整理して話をしようと思った。

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文章や人の話を
図式にすると
内容が構造的に理解出来ます。

逆に
自分の思いを図式にすると
スッキリと
コンパクトに話せます。











3年生も!


 調べ学習は3年生もやっていくことなので,調べたことを要約してまとめることを教えたい。日々の学習でも,要約学習が活かせそうな場面を探して活用していきたい。

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私の経験からは
3年生がぎりぎり
図式を学ばすことが可能な学年です。
学級の実態によっては
音声言語で鍛えて
次なる飛躍を期待することもあります。











小さい頃から要約学習


 小さい頃からの要約学習の大切さを感じた。低学年でもできることを見つけ,実践につなげたいと思う。

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私が保育所でやっている
プレゼン練習は
将来
読解力につながっています。
小さい時期は
もっぱら
聞く・話すを伸ばす時期です。











気づき


 実際にやってみると,新たな発見があったり,授業のこんな場面で使えるのではないか,と気づいたりすることもあった。

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実際に要約学習を
児童の立場で体験したからこそ
気付いた発想ですね。
どんどん試してみてください。











積み重ねの力


 自分自身なかなか構造的な図式ができなくて,日常的に授業に取り入れることができないでいたが,3回目ともなるとコツが分かってきた。何度もやってみるのが大切だなと思った。そのコツというのは,文章を読んで,それを全て図式に表すのではなく,文章の要点をつかんで表すこと。そういう意味でやはり「要約」学習だと思った。

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図式力を高めるには
地道に
図式を書くこと
優れた図式を見ること
単純な繰り返ししかありません。

日ごろの生活の中で
講演を図式にしながら聴く
本を読みながら図式化していく
話し合いで自分の意見を図式にしてみる
などなど
心がけて図式を書くようにしましょう!











学習のツールとして


 昨年度から要約学習を教えていただいていたが,学級で行う機会がなかった。せっかく研修させていただいた内容であるので,教科を検討し,ぜひツールとして取り入れていきたいと思う。

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出来れば
総合的な学習の時間に
「要約学習」を
取り入れていただきたいです。

その他の授業においても
図式を積極的に
組み込んでいってください。











一目で分かる!


 初めて知る内容を人に伝達するとき,また自分が話を聞くときに,この図式化したものがあるのとないのとでは内容の伝え方や伝わり方が大きく違ってくるということを実感した。図式化することで内容が整理され,大事なポイントが一目で見て伝わるように思う。

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まったく仰せの通りです。
図式化すると
内容が一目瞭然です。











社会科で……


 昨年度,新聞づくり,読書の感想や社会科など,他教科で取り組んでみたが,学んだことを活用できてよかった。しかし,社会科でノートまとめをした際,『大事なところが何かわからない』という児童の声があり,要点を押さえるのが難しかった。

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社会科の教科書を図式化するとき
絵・図・表にした方が
ぱっと見て分かるケースが
少なくありません。

「大事なところが分からない」という児童は
人の話を聞いても同じ状態です。
支援の手が必要です。











2年生は?


 2年生に生かせる方法を考えていきたいと思った。参考になった。

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既に紹介したとおり
2年生までは
図式は取り上げないで
主として音声言語で鍛える。
これが発達段階に合っていると思います。











図式学習


 「要約学習」という言葉は,塩冶に来て初めて聞いた。「要約」と聞くと,文字ばかりでまとめることが頭に浮かんだが,「図式学習」と聞いてなんとなくイメージが浮かんだ。実際に図式に表したり,自分が書いたりした図式から,決まった時間で相手に説明することは難しかった。しかし,これらを積み重ねていくことで,少しずつ力がついてくるのではないかと思う。今回,思うように図式に表すことができなかったので,意識して図式にまとめる練習をしていこうと思った。

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研修会の折に話したとおりです。
本来は「図式学習」と命名すべきです。

「要約学習」という
固有名詞でスタートして
県内に広まってしまったため
そのままになっています。











楽しく盛り上がる


 初めての要約学習研修会だった。烏田先生のとても面白く引き込まれるお話を大変楽しませて頂き,そして大変勉強になる研修会だった。「要約学習」と言われると難しく捉えてしまいがちだが導入の仕方の工夫だけで,子どもたちにとって楽しく盛り上がる活動の場になることに大変魅力を感じた。また,保育園でも実施されている様子に驚き,低学年でも是非取り入れてみたいと思った。

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要約学習は
実にアクティブです。
話す・聞くがてんこ盛りです。
教材を工夫すれば
子ども達が盛り上がること
請け合いです。











低学年でも!


 この学校に来て,初めて要約学習のことを知ることができ,良かった。幼稚園でも方法を工夫すればできるということだったので,低学年にもチャレンジできそうだということが分かった。

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ぜひ
いろいろな方法で
試みたり
チャレンジしたりしてください!











要約学習を取り入れる工夫


 どんな場面で,どんな方法で,取り入れていくのが効果的なのか,研修できると良いと感じた。

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 他教科での具体的な活用方法があれば知りたい。

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 2学期から社会科で取り入れられるよう,学年部でやり方や時間配分を考えてみたいと思う。社会科の教科書等を使って実践された例があれば,どのようにしておられるか紹介していただきたい。

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これについては
本ホームページで
質問に応える形で
参考例を掲載しています。


疑問に答えて

要約学習の手法を
教科の学習に応用する


 上記の質問の場合、この手法を教科学習に繋げたいとのこと。これについては、各教科、各先生が創意工夫をしながら生み出してほしいというのが、私の基本的な立ち位置です。が、質問がありましたので、あえて(専門が国語科の)私が考えるアイデアを次に列挙します。

1)国語科では、説明的文章を扱うときには、私は基本的に「図式化」を導入していました。その文章を一人一人の生徒がどのように読んだのか、読解の程度はどうなのか、生徒の図式をみれば一目瞭然です。

2)国語科で文学(物語)教材を扱うとき、作品にはいくつも「伏線」が存在しています。そこで読み深めさせるために、話の構造を時間・空間で図式化させることがありました。作品を図式化する過程で、生徒は様々なことに気づきます。ちなみに、この学習方法は大学時代の演習において『それから』(夏目漱石)でやらされたことが参考になっています。

3)社会科では、歴史・政治経済などの授業でどんどん活用されることをお勧めします。教師が知識を伝授するのではなく、まずは子ども達自身が教科書教材の解説を読み解く経験をさせる方が、その後の学習に生きてくると思います。

 その際、長文を図式化させると負担感を感じさせたり、時間がかかったりするので、範囲を限定して行う方が良いと思います。4人グループで分担し、「要約学習」の授業で行っているように「相互プレゼン」という学習指導過程をとる方法もあります。

 この方法は、出雲市立O小学校のK先生が「アクティブラーニング」の一環として導入し、全国研究会で高い評価を受けておられます。

4)理科では、各単元・各種実験など、図式を取り入れるアイデアはたくさんあると思います。赤来中学校では、かつてM先生が各学年とも一単元、調べ学習をさせるという方針で臨んでおられました。「一年生は人体」「二年生は天体」「三年生は環境」で図式化の学習を導入しておられました。

5)数学では文章題の際、図に描くことができるかどうかがポイントとなります。文章題を図式化し、お互いに比べあうという方法が考えられます。

 赤来中学校では、かつてI先生が図形学習・証明学習の際、グループで相談した後、(代表者が)「解く道筋を教師にプレゼンする」という学習指導過程を取っておられました。

6)保健体育の「保健」の学習においては、(社会科と同じく)教科書の文章を図式化したり、それを基にプレゼンしあったりする学習が考えられます。赤来中学校では、かつてN先生がこの方法を導入しておられました。

7)技術家庭科・音楽などでも、調べ学習を導入する際、要約学習の手法(学習指導過程)を取り入れた方が学習成果を上げられると考えています。

8)特別活動では、どんどん導入すべきだと考えています。例えば「学級活動」で修学旅行事前調査(調べ学習)などに導入できます。

 実際、赤来中学校では修学旅行の事前学習で「沖縄の調べ学習」を展開。その際、要約学習の手法を導入しておられます。他にも、例えば一年生の宿泊研修の事後報告、二年生の職場体験学習(総合学習)などに活用しておられます。

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保育所で……


 保育園での実践を重ねておられること・その効果も上がっていることを,低学年にも生かすことができるのだろうかと思う。継続的に時間を設定していくことも必要になり,具体的にどの時間でできるのか,どのような内容でできるのかを考えるためにも,もう少し詳しく聞きたかった。

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保育所の実践概要は
本ホームページで紹介しています。
やる時間帯・やり方は
現在は変えていますが
次の通りです。



保育所での要約学習










低学年での要約学習


 子どもたちを見ていると,聞くことも,自分の言葉で話すことも難しさがあると感じている。要約学習について,何度も繰り返し研修するよさも実感した。塩冶小で,低学年での烏田先生との学習も今後はあるのか。また,烏田先生との学習を重ねている学年での効果はどうなのか。

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上述のとおり
私の経験からは
低学年にとって
図式を書くことは
少しハードルが高いようです。

絵とか図とかでなら
可能かも知れません。

間違いなく成立するのは
図式を書かない要約学習です。

聞いて⇒伝える
読んで⇒伝える


これなら可能ですし
楽しんでやってくれます。

この積み重ねが
読解力の育成につながっています。











教員こそ!


 とても充実した時間だった。子どもに分かりやすく端的に教える必要のある立場として,この 要約学習はいつも自分を鍛えることのできる機会となり,とてもありがたい。

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全くそのとおりです。
現在保育所で行っている
要約学習(プレゼン練習)は
まずは
私自身が子ども達に話します。

語彙も言い回しも
生活体験もまだ多くはありません。
それを乗り越えて
子ども達に理解させるためには
私自身の話す力
説明力が問われます。

学校において先生は
まさにプレゼンとスピーチの連続です。
話すことが商売みたいなものです。
ですから
上手な先生に担任してもらうと
子ども達の言語力は
ぐんぐん上達するに違いありません。












経験とニーズの違い


 要約学習に初めてふれる者と,複数回の者とはニーズが違うので,研修内容は一考の余地があると思う。

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仰せの通りです。
二グループに分けて
研修会を行うなど
工夫が必要ですね。