外国人への依存
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授業対象=中学校3年生
実施=2018.5.17


2018.5.8


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全体像


教材


@ 今、さまざまな産業で外国人への依存が進んでいます。特に進んでいるのは、高齢化のため人手不足が深刻な農業です。全国的に見ると、農業に従事している外国人の数は1995年には約2,800人だったのが、2015年には2万1,000人。この20年で、7.5倍にもなっています。

A こうした中、産地では日本の食卓にも影響を与えるような事態が起きています。全国一のメロンの産地、茨城県の鉾田市では、若い世代の実に5人に1人が外国人。そのほとんどが、一時的に日本の農家で働く「外国人技能実習生」です。当初、「実習生」はメロン農家の人手不足を補ってくれるはずでした。ところが、ここ20年でメロンの生産量は減り、メロン農家も半分以下になってしまいました。実習生を雇うようになったことで、メロン栽培から葉物野菜にかえたというのです。

B その理由は、「外国人技能実習」の制度にあります。農家は実習生と年間を通して雇用契約を結び、毎月給料を払わなければならない仕組みです。ところが、メロン栽培で収入があるのは年2回の収穫期のみ。そのほかの時期には仕事が少なく、ほとんど収入もありません。農家にとって、収入がない時期にも実習生に給料を払うのは大きな負担です。一方、葉物野菜の場合、時期をずらして種をまくことで毎日収穫ができます。1年を通して収入があるため、毎月、実習生に給料を払いやすいのです。こうした理由で鉾田市の農業は大きく変わってきているのです。

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合計20分〜23分扱い

  図式化(個人学習)8分 

  ⇒4人グループ(相互プレゼン;40秒×3セット) 

  ⇒全体代表プレゼン(計4人;4分)

  =合計時間 20分+アルファ




この日の授業では
次のような3層構造で行いました。


この教材を使った学習
25分間


  8分……自学(持ち出す教材は4種類@ABC、教材の文章を図式化)
  6分……4人グループ「(1対1)×3セット」で相互プレゼン
  第1セット=@とA、BとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第2セット=@とB、AとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第3セット=@とC、AとB(プレゼン時間は40秒×2)
  6分……全体プレゼン(@ABC、それぞれ代表者1名ずつがプレゼン)

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10分間
聞き取り ⇒再現(プレゼン)


  メモ(図式)を取りながら聞き取り  ⇒2人ペア(相互に再現)
                     ⇒時間の許す限り全体プレゼン

               
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〜タイトル「部活動」〜

 昨年(2017年)4月、文部科学省は小中学校の教員を対象とした平成28年度の勤務実態調査結果を公表しました。10年前の前回調査と比べ、小中の教員とも勤務時間が増加。週60時間以上だった教諭は小学校で34%、中学校では58%に上っています。

 公立校教員の勤務時間は週38時間45分と規定。上記の教諭は「週20時間以上の時間外労働」が常態化しており、「過労死ライン」(月80時間超が目安)を上回っていることになる。文科省は「学校を支える教員の負担は限界に近い」とし、中教審などで今後対策を議論すると発表しました。

 これを受けて、昨年12月(2017.12.26)、文科省は「学校における働き方改革に関する緊急対策」を発表しました。それによると、「部活動は学校ではなく、地域が担うものとする」という方向性を打ち出しました。特に、「教師の負担軽減」と「適切な部活動指導」を挙げています。日本独特のスタイルを抜本的に見直そうというわけです。

 教師の負担軽減という視点では、すでに「開かれた学校づくり」(1990年)で打ち出されています。部活動の外部委託が予算化され、現在では全国で3万人を超えています。今回の提言では更に推し進め、外部委託を「学校単位」から「地域単位」に移行させたいとしています。

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音声言語で伝えるため
実際には
上の文章通りではありません。
骨子は上記の通りですが
枝葉を付けながら
約6分間のスピーチ予定です。

10分間
指導者のスピーチに反論する


  反論する
   (1) 4分 自分の意見を図式化する。文章で書かない。
   (2) 2分 2人ペア(別室で交互にプレゼンし合う)
   (3) 4分 時間の残される限り、一人ずつ「全体プレゼン」

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これぞ
「総合的な学習の時間」で
求められている学力です。
情報を鵜呑みにするのではなく
批判的精神を持って反論してみる。
その向こうに
自分らしい「持論」が見えてきます。