コンパクトシティ
.

授業対象=中学校3年生
実施=2018.5.17


2018.5.8


要約学習の部屋に戻る

教材づくりの部屋へ戻る


全体像


教材


 @ コンパクトシティとは、コンパクトなシティ(小ぢんまりした都市)という意味です。人口の少ない小都市という意味ではなく、商業地(店舗)・病院・行政サービスなど生活上必要な機能を狭い範囲に集め、自動車(マイカー)がなくても日常生活に不便を感じない地域社会を目指そうという取組です。人が住む区域を定め、住民をそこに集めていこうという構想です。

A コンパクトシティが最近になって注目されている理由の一つに、人口減少があります。人口減少の影響は非常に大きく、空き家・耕作放棄地・限界集落など、さまざまな社会現象を生み出しています。中心部から離れるほど、特に高齢者は生活に不便を感じます。そこで、地域社会も拡大から縮小へ方向転換するべきだというのが、コンパクトシティ構想なのです。居住地域が一定範囲内に収まると、通院やショッピングが近距離になるため、高齢者にも生活が便利になります。送迎・訪問介護等の福祉サービスも効率よく提供できるようになります。他方、行政の管理範囲が狭くなりますから、道路・上下水道の整備や維持管理の費用も少なくて済むようになります。

B ただ、コンパクトシティのデメリットや問題点もあります。例えば、プライバシーの侵害や騒音等の近隣トラブル、高層化による日照の妨害、治安の悪化など、静かに暮らしたい人にとって我慢できないのかもしれません。また、農地は中心部に移動できないという問題点もあります。

.



合計20分〜23分扱い

  図式化(個人学習)8分 

  ⇒4人グループ(相互プレゼン;40秒×3セット) 

  ⇒全体代表プレゼン(計4人;4分)

  =合計時間 20分+アルファ




この日の授業では
次のような3層構造で行いました。


この教材を使った学習
25分間


  8分……自学(持ち出す教材は4種類@ABC、教材の文章を図式化)
  6分……4人グループ「(1対1)×3セット」で相互プレゼン
  第1セット=@とA、BとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第2セット=@とB、AとC(プレゼン時間は40秒×2)
  第3セット=@とC、AとB(プレゼン時間は40秒×2)
  6分……全体プレゼン(@ABC、それぞれ代表者1名ずつがプレゼン)

 .


10分間
聞き取り ⇒再現(プレゼン)


  メモ(図式)を取りながら聞き取り  ⇒2人ペア(相互に再現)
                     ⇒時間の許す限り全体プレゼン

               
 .
〜タイトル「部活動」〜

 昨年(2017年)4月、文部科学省は小中学校の教員を対象とした平成28年度の勤務実態調査結果を公表しました。10年前の前回調査と比べ、小中の教員とも勤務時間が増加。週60時間以上だった教諭は小学校で34%、中学校では58%に上っています。

 公立校教員の勤務時間は週38時間45分と規定。上記の教諭は「週20時間以上の時間外労働」が常態化しており、「過労死ライン」(月80時間超が目安)を上回っていることになる。文科省は「学校を支える教員の負担は限界に近い」とし、中教審などで今後対策を議論すると発表しました。

 これを受けて、昨年12月(2017.12.26)、文科省は「学校における働き方改革に関する緊急対策」を発表しました。それによると、「部活動は学校ではなく、地域が担うものとする」という方向性を打ち出しました。特に、「教師の負担軽減」と「適切な部活動指導」を挙げています。日本独特のスタイルを抜本的に見直そうというわけです。

 教師の負担軽減という視点では、すでに「開かれた学校づくり」(1990年)で打ち出されています。部活動の外部委託が予算化され、現在では全国で3万人を超えています。今回の提言では更に推し進め、外部委託を「学校単位」から「地域単位」に移行させたいとしています。

.


音声言語で伝えるため
実際には
上の文章通りではありません。
骨子は上記の通りですが
枝葉を付けながら
約6分間のスピーチ予定です。

10分間
指導者のスピーチに反論する


  反論する
   (1) 4分 自分の意見を図式化する。文章で書かない。
   (2) 2分 2人ペア(別室で交互にプレゼンし合う)
   (3) 4分 時間の残される限り、一人ずつ「全体プレゼン」

 .



これぞ
「総合的な学習の時間」で
求められている学力です。
情報を鵜呑みにするのではなく
批判的精神を持って反論してみる。
その向こうに
自分らしい「持論」が見えてきます。