@ 「日立製作所」と「HIROTSUバイオサイエンス」は2017年4月18日、線虫によるがん検査の実用化に向けた「共同研究開発契約」を結びました。HIROTSUバイオサイエンスは2015年、尿を使って線虫でがんを検査する技術「N-NOSE」を開発しました。一方、日立は大量の検査を短時間かつ低コスト(低い料金)で実現できる「自動解析技術」を開発しています。二つの企業の協力により、線虫によるがん検査が実現に向かうことになりました。
A 線虫は、さまざまな臓器(現在は10種類)のがんを90%を超える精度で発見できることが、すでに証明されています。N-NOSEの強みは、水たまりなどに普通にいる線虫を使うので、安上がりだということです。ただし現在は検査を人手で行っており、短時間に多くの検査を行うためには、検査の機械化が欠かせません。これにより検査費用を安く(1回当たり数千円)できるのです。また、検査結果がわずか一時間で分かるようになります。
B 日立製作所の開発している「自動解析技術」は、線虫の数を光の強弱で測定する方法を導入しています。従来のように線虫の数を目で数えることなく、コンピュータで判定で出来る仕組みです。発表によると、2019年末の実用化を目指しています。