@ 民間人の月周回旅行を2018年に計画していると、アメリカ宇宙開発企業スペースX(SpaceX)が発表しました。イギリスの研究機関「CASE」では、極限環境における生理現象に関する研究を行っています。研究発表によると、「無重力状態では内耳の平行感覚に混乱が生じるため、彼らはひどい乗り物酔いに悩まされるだろう」とのことです。
A また、無重力空間では骨や筋肉が急速に衰えます。さらには、宇宙放射線による被爆も気になるところです。これまで宇宙に送られてきた宇宙飛行士は、数か月にわたる訓練と健康チェックを施された「極めて健康な人」ばかりです。宇宙旅行が本格的にスタートすると、健康でない一般の人が宇宙に送られる可能性もあります。薬を服用していたり、病歴があったりする場合も考えられます。これらについての研究が急がれます。
B しかし、一週間程度の短期間の旅行では、無重力空間の生活も短期間の上、放射線量も基準値以内とされています。専門家らは、健康への影響はあるものの、大半は軽微で一時的なものになるとの意見で一致しています。また、「人々を怖がらせる必要はない。ただ、可能性のあるリスクについては周知させておく必要がある。」と述べています。