@ 今年8月、天皇陛下がテレビ中継で「生前退位」のお気持ちを表明されました。天皇陛下も82歳、これまで気管支炎肺炎のため入院されたり、心臓のバイパス手術を受けられたりと、健康面もかなり心配されています。一方、分刻みのご公務はかなりご負担となっていることが伺われます。
A 「生前退位」とは読んで字のごとく、天皇陛下がご存命中に皇位を退位し、次の後継者(皇太子)に譲位する(位を譲る)というものです。しかし、いくら天皇陛下が生前退位のご意向を示されたとしても、簡単に実現できません。「皇室典範」(日本の皇室や皇族について定められてた法律)では、生前退位は認められいないのです。もし、実現するためには、国会で「皇室典範」自体の改正が必要となってきます。
B これまで124代天皇のうち、昭和天皇まで半数近くが生前退位されていました。しかし、明治以降の200年間は生前退位が行われていません。天皇陛下が生前退位されれば、実に200年ぶりの出来事となります。まさに、この時代に生きる我々にとっては前代未聞の出来事なわけです。