@ 腸内細菌は、ヒトに大きな影響を与えています。腸内細菌は、ヒトの腸内に約200種類、100兆個以上(1Kg〜2Kg)棲んでいます。便の三分の一は腸内細菌の死骸なのです。この腸内細菌は、がん・肥満・老化・糖尿病など、多くの病気と関係が深いことが分かってきました。
A マウスの実験で、太りやすい人は「C短鎖脂肪酸」という腸内細菌が少ないことが分かりました。また、インスリンが出にくくなって糖尿病になる確率が高くなることも分かりました。さらには、細胞が老化しやすくなり、発ガン物質が発生しやすいことも分かりました。同じくマウスの実験で、腸内細菌はヒトの性格・行動とも深い関係にあることが分かりました。腸管神経は1億個もあり、血液に乗って体中の細胞に刺激を与えています。この電気信号がヒトの「感情」に影響を与えているのです。
C 人体は70グループ存在する細菌のうち、わずか4グループを選んで取り込んでいます。選ばれなかった細菌は、便となって体外に排出されます。長い年月かかって、ヒトは腸内細菌を選び抜いてきているのです。