@ 2015年大みそか、観客は500人以上。雲南市木次町の「チェリバホール」は立ち見が出るほど熱気に包まれました。ステージでは「劇団ハタチ族」の演劇が行われていました。この劇団は2015年1月1日から「365日公演」をスタート。「毎日休まず劇を続け、観客がゼロになったら次の日から公演をやめる」と決め、劇団員9人で挑んできました。
A この間、観客が3人の日もありました。台本が完成せず、予定の演目を変更したこともありました。出演者が一人足りないまま開演した日もありました。「面白くなかったらお客さんは来なくなる。毎日が怖かった。」と、代表の西藤将人さん(32歳)は振り返ります。しかし、さまざまな困難を乗り越え、とうとう365日公演を達成したのです。
B 西藤将人さんは、米子市に生まれ育ちました。中学校で不登校を経験し、高校は通信制を卒業。卒業後は人前が苦手にもかかわらず2012年、雲南市創作市民演劇に参加。これをきっかけに「劇団はたち族」を結成するとともに、雲南市に移住しました。そして、今回の快挙につながりました。西藤さんは、「今度は、“雲南市を演劇のテーマパークにする”
という夢を、一生かけて実現します。」と決意を語っています。