@ 最近、病院や薬局で「ジェネリック医薬品」を勧められることが多くなりました。ジェネリック(後発医薬品)は、新薬(新しく開発された薬)として販売されていた薬の特許期間(20年〜25年)が切れた後に、同じ有効成分(効き目のある物質)を持つ薬として販売されている医薬品です。新薬と比べて値段が半額以下で、しかも効き目が同じです。
A ジェネリック医薬品が安いのは、理由があります。新薬の開発には10年以上かけて研究し、費用も300億円以上かかります。その点、ジェネリック医薬品は、効能(効き目があるかどうか)だけを確かめる(開発は約1年、約1億円)だけで、厚生労働省から販売許可が得られます。薬の値段が安いと買う人も助かりますが、国も税金からの出費が抑えられます。そのため政府は、現在58%の「ジェネリック普及率」を2020年度までに80%以上にする目標を立てました。アメリカ(80%)などと比べて低いからです。
B ただ、ジェネリックに不安を持つ人も少なくありません。「ジェネリックにしたら効き目が少なくなった」とか、「副作用で発疹が出た」などと訴える人もいます。ジェネリックを利用する場合、おかしいなと感じたら医師や薬剤師に相談することが欠かせません。