@ 健康体であるには、人間の体を構成する約60兆個の細胞すべてに血液が滞りなく流れていることが肝要です。ところが「自律神経の活力」が低下したり、腸内環境が悪化したりすると、血液の質が低下します。その結果、高血圧・脳梗塞・心筋梗塞などの病気が起こりやすくなります。腸は自律神経の影響を受けやすく、とりわけ副交感神経の活力が下がると腸内環境が悪化します。すると、NK細胞(がん細胞を撃退する免疫細胞)の活力が下がり、がんにかかりやすくなります。
A 一方、動物実験では、腸内環境がよくなると自律神経が落ち着き、副交感神経の活力が上がります。免疫細胞の約80%は腸内に存在し、自律神経と腸内環境はお互いに影響を与え合っています。そのため、この二つの活性を上げることが免疫力の向上につながります。
B では、自律神経と腸内環境を良くするには、どうしたらよいのでしょうか。腸内環境を良くするには、乳酸菌やビフィズス菌などの「善玉菌」を含む発酵食品が良いことが分かっています。しかし、それだけでは足りません。併せて食物繊維をしっかり摂る必要があります。それに加えて、適度な運動をすることによって腸内環境も良くなるのです。