@ 秋になると和歌山県太地町では、イルカの「追い込み漁」が行われます。ここで捕獲されたイルカは食用のほか、一部は生きたまま水族館に販売されます。これに対して「世界動物園水族館協会」(WAZA)は、イルカの追い込み漁は残酷だと批判しています。
A 追い込み漁は、数隻の船で鉄管をたたくなど大きな音を出しながら、イルカの群れを沖合から湾の中に追い込んで捕まえる方法です。太地町では、昔からの伝統的な漁法です。特に残酷な方法とも言えません。ところが欧米人は、知能の高いイルカを人間に近い特別な動物と考えています。漁によって捕まえること自体に、強く反対しているのです。
B 「世界動物園水族館協会」は、併せて日本の水族館に対して、太地町で捕獲されたイルカを買わないよう強く訴えています。水族館としては世界動物園水族館協会の勧告(命令)に背けば、世界中から輸入される他の魚が手に入らないかも知れません。どの水族館も従うことにしました。イルカの出産・育児は技術的に難しく費用もかかりますが、これからは各水族館はこの困難な課題に取り組んでいくことになりました。