@ 人間の体には、異物を追い出そうとする働きがあります。一つはウイルスや細菌を攻撃する、T細胞とB細胞があります。もう一つは、がん細胞を攻撃する「NK細胞」(ナチュラルキラー細胞)です。このNK細胞は1986年、動物実験で発見・確認されました。
A 体内では、毎日1兆個の細胞が新しく作られています。このうち5千個程度は出来損ないの細胞(がん細胞)です。放っておくとどんどん増えて、手に負えなくなります。これが「がん」です。今や2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで死ぬ時代。このNK細胞の働きをよくするためには、どういうことに気を付けたらいいでしょうか?
B いちばん大事なことは、明るく愉快に楽しく生活することです。げらげら笑ったあとには、NK細胞が活性化することが確かめられています。これと関連して、性格が関係しています。何事もマイナス思考の人(悪い方に悪い方に考える傾向のある人)、何事も「自分のせいだ」と責任を抱え込むタイプは要注意です。一方、食事も大事です。特に乳酸菌やビタミンを多く含む、野菜・豆製品(大豆など)・キノコ類がよいとされています。また、酒の飲み過ぎやタバコも、がんが発生しやすい環境になりますから要注意です。