ノーベル医学生理学賞
大村 智
さん


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2015.10.14


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全体像


教材
中級編


@ 今年のノーベル医学生理学賞は、大村智さん(北里大学特別栄誉教授)ら3人に贈られました。大村さんへの授賞理由は、「寄生虫病に対する新しい治療法(新薬;イベルメクチン)の発見」です。大村さんは微生物がつくる物質を約400種発見し、その中の17種が、ヒトや動物用の医薬品として実用化されているとのことです。

A 大村さんは長い間、土の中に棲んでいる微生物から新しい物質を選び出し、新薬(新しい薬)を開発する研究に携わってきています。この研究が、イベルメクチンの開発につながりました。最初は、動物の恐ろしい病気「フィラリア病」に効く薬として使われていました。が、やがて人間にも効くことが分かりました。それは、熱帯地方で流行している「オンコセルカ症」という、罹った人が全員失明する恐ろしい病気の予防薬です。

B ただ、熱帯地方の人は貧しい人が多く、予防接種をする人がほとんどいませんでした。そこで、大村さんと共同でイベルメクチンを開発した「メルク社」(アメリカ)が、無料(ただ)でこの薬を提供したこともあり、年間約2億人が助かっていると言われています。

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