尾道〜松江
全線開通間近


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2015.01.28(水)


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山陰中央新報
2015.01.22




全体像













横断が2時間30分に!


 尾道〜松江の横断道路は、来たる3月22日に全線開通します。この開通により、尾道・松江間が80分短縮され、2時間30分となります。

 1989年に基本計画が策定されてから、実に26年の歳月をかけ、総工費は4,242億円かけて完成します。当初は「旧日本道路公団」の管理下にありましたが、2004年に「新直轄方式」に替わり、国と広島・島根両県が費用負担となっています。

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コメント
三刀屋・木次〜尾道間は
無料です。
いわゆる「国道」と同じ扱いとのこと。

国の施策により
赤字解消の一環として
新たに建設する高速道路は
民間に委ねるとしていました


新たに建設する高速道路は
利益が見込めないルートが大半。

そこで打ち出されたのが
新直轄方式とのことです。




新直轄方式


 新直轄方式(しんちょっかつほうしき)とは、高速自動車国道(高速道路)において、原則として無料で通行が出来る建設及び供用手段を指す。

概要

 高速自動車国道の建設にあたっては、かつては日本道路公団だけしか作れず、尚且つ有料道路として供用されるため、特に過疎地域では「作ると借金が大きくなる」「誰も通らない」ような状況が生じていた。

 このため、道路公団民営化にあたって、採算がとれない、あるいは疑問と思われる路線においては「建設中止」とはせず、国土交通省が主体となって全て税金で高速道路を作り、開通した後は無料で通れるよう、「代案」を提唱したものである。


 建設及び管理費用は原則として、「国7:地方3」の割合になっており、実は全て国が負担している訳ではない。新直轄区間が通る地方自治体にも、少なからずその負担を背負わされているのである。但し、地方負担に関しては地方交付税を上乗せするため、地方に対する負担はさほど大きくない。そのため、「結局は地方にも税金をばら撒いているんじゃないか」という批判も少なからずある。

 新直轄方式で建設された区間を「新直轄区間(しんちょっかつくかん)」という。

 なお、「新」ではない直轄方式は高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路のことである。


新直轄方式のポイント

 開通後は無料。これは高速道路を利用したい人にはとても有難いことである(但し、建設・供用にかかる費用は税金であるため、少なからず車を使う人はその負担を背負っていることには注意が必要)。
暫定開通の状態でも70km/h前後での通行が担保されるため、並行する一般道路のバイパス代わりとなる。

 料金所を設ける必要性が無くなり、料金所の職員の配置が不要になる(スマートICでも誤進入対応などの観点から少なからず人員が配置されている)。

 インターチェンジの構造がシンプル(ダイヤモンド型など)になる事が多い。

 サービスエリアやパーキングエリアは建設費抑制から、建設されない、もしくは出遅れて供用される事がある。また、一部ではSAPAやICのすぐそばに道の駅を作り、そこをSAPAの代わりにする事もある(例:「道の駅はわい」「道の駅清流茶屋かわはら」など)。

 自治体負担でインターチェンジの増設が可能であるため、従来の有料区間ではあり得ないところ(僻地・数十人程度しか住まない限界集落など)にインターが増設され、しかも、そこに住む者でなければ理解しがたい地名やトンデモに近い名前のインターが名付けられる事もある。

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〜ニコニコ大百科より引用しました〜








やまなみ街道


 この高速道路は、「中国やまなみ街道」(全線で137Km)と名付けられました。「しまなみ街道」(59Km)と通じており、今治市まで高速道路で結ばれることになります。なお、三刀屋・木次ICから松江・玉造IC間(27Km)は有料ですが、三刀屋・木次ICから尾道ICまで(110Km)は無料となります

 2013年に広島〜松江間が、中国道と結んで高速道路でつながりましたが、広島県から島根県への観光客が前年比 14.3%増となりました。今回の「やまなみ街道」全線開通により、さらに観光客が増えると期待しています。

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コメント
「しまなみ街道」に接続する
「やまなみ街道」とは
見事な命名です。

人の流れが
国道54号から
「やまなみ街道」に移るとともに
車の台数も増加しました。

まさに
山陰と山陽を結ぶ
長年の念願が叶った高速道路です。

ただ
国道54号沿いの
ここ飯南町は
車の往来が減ったことは歓迎ですが
そのことによる
経済効果が激減です。

ピンチはチャンス
今も飯南町の模索は続いています。










取組例


 この開通により、山陰・山陽ともに活用策が模索されています。現在、広島空港から松江へ定期バスが週9往復しています。これをさらに増便して、台湾から島根県への観光客誘致を目指しています。

 島根県観光連盟では、四国・山陽・山陰の旅行商品を新たに開発する動きがあります。

 企業誘致も、すでに広島から3社あります。南海トラフ地震を想定しての移転や、増産を計画しての移転などとなっています。

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コメント
なるほど
これはチャンスです。









経済効果


 雲南・吉田IC「たたらば壱番地」では、地域内へ足を運び入れる流れを作ろうと計画中です。境港水産物の販売促進を図る会では、生鮮食料品の売り上げ増進のチャンスと捕らえています。早朝競り落とされた高級鮮魚(ベニズワイガニなど)を午前中に広島・尾道へ運ぼうという計画です。マルマンでは逆に、瀬戸内海産物を仕入れる計画をしています。

 中国経済連合会によると、これらによる経済効果は 97億円とのこと。また、その7割が山陰側とのことです。

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コメント
飯南町は片隅に
追いやられた感はありますが
広い視野で見ると
無料高速道路は貫いたおかげで
山陰の経済も灯りが見えてきています。







教材
中級編


@ 尾道〜松江の横断道路は、来たる3月22日に全線開通します。この開通により、尾道・松江間が80分短縮され、2時間30分となります。1989年に基本計画が策定されてから、実に26年の歳月をかけ、総工費は4,242億円かけて完成します。当初は「旧日本道路公団」の管理下にありましたが、2004年に「新直轄方式」に替わり、国と広島・島根両県が費用負担となっています。

A この高速道路は、「中国やまなみ街道」(全線で137Km)と名付けられました。「しまなみ街道」(59Km)と通じており、今治市まで高速道路で結ばれることになります。なお、三刀屋・木次ICから松江・玉造IC間(27Km)は有料ですが、三刀屋・木次ICから尾道ICまで(110Km)は無料となります。

B 2013年に広島〜松江間が、中国道と結んで高速道路でつながりましたが、広島県から島根県への観光客が前年比 14.3%増となりました。今回の「やまなみ街道」全線開通により、さらに観光客が増えると期待しています。この開通により、山陰・山陽ともに活用策が模索されています。中国経済連合会によると、これらによる経済効果は 97億円とのこと。また、その7割が山陰側とのことです。

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コメント
新直轄方式について
若干の解説が必要と思います。

あるいは
この語句を取り除いてしまう方法もあります。

ここ飯南町の子ども達にとっても
身近な問題です。
教室に持ち出して
島根県全体の視野から
高速道路全線開通について
考えさせたいという思いがあります。