高校入試対策講座
説明的文章の問題

進研ゼミ中学講座


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2015.01.26((月)


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山陰中央新報
「週刊さんいん学聞」

2015.01.07





山陰中央新報
「週刊さんいん学聞」
2015.1.7
高校入試対策問題と解答が掲載になりました。
2007年度岩手県問題と書かれています。
その文章を
図式化してみました。




全体像













分かっちゃいるけど……


 環境破壊は、人間が原因で起こっています。そして、その環境破壊によって人間は苦しんでいます。肉食・洗剤・化石燃料・さまざまなゴミ、……。「分かっちゃいるけど、やめられない。」人間のなせる業です。人口が爆発的に増えるとともに、これらが大気汚染の原因となったり、生物多様性の減少につながったりしているのです。

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コメント
環境破壊が
加速度的に進んでいます。
地球温暖化
PM2.5
砂漠化


各方面から指摘されていることです。
このままではいけないことは
分かっているんです。
しかし
ずるずると
なすすべもなく
むなしく
時は流れていっています。

頭脳が発達した人間。
悲しい性です。








誘蛾灯


 「飛んで火に入る夏の虫」ということわざがありますが、これは誘蛾灯に向かって飛んでくる「蛾」のことを指しています。進化の過程で蛾は、月の光に大して一定の角度で飛ぶ習性があります。

 ところが、人間が数百年前に「火」を使うようになって、蛾に大きな影響を与えることになりました。「火」は、光源から放射状に光が出ています。この火に向かうとき、蛾の飛行コースは螺旋状になります。そして、光源(火)へとたどり着いてしまうのです。

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コメント
この虫の習性を利用して
誘蛾灯という
殺虫装置を造り出しました。
人間の知恵は
虫のそれを
はるかに超えています。

しかし









人間は……


 蛾にとって火に当たるのは、人間にとっては「環境」です。人間は環境問題という「火」の中にまっしぐらに飛び込もうとしているのです。

 しかし、人間が虫(蛾)と違うところは、「自ら」を考えられる存在であることです。そういう習性があります。「そもそも人間とは?(人間の本性とは?)」、「人間はどう環境と関わってきたのか?」などと静かに振り返るとき、初めて環境問題は解決へと歩み始めるのです

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コメント
なるほど
例えが巧みですね。

しかしながら
人間と虫との決定的な違いがあります。
本能的であることの他に
「考える」という能力があります。

現状分析
対応策

これは人間のみに備わった
素晴らしい能力です。






設問が4つあります。
ちゃんと文章内容を
理解しているかどうか
客観的に観るべく
工夫された発問です。

私も島根県公立高校入試
作問に4年間
関わったことがあります。

正直言って
中にはクイズのような発問も
なきにしもあらずです。


説明的文章の作問にあっては
まさに美学です。
問いに対する解答を
考えていく過程で
文章内容が
すとんと胸に落ちるように
工夫されています。

ここで
力を込めて宣言します。
あれやこれや設問を考えるよりも
要約文を書かせてみたら
読解力は一目瞭然です。

さらに言うなら
図式を見れば
読解のレベルが
ぱっと観て
すぐに分かります。




  23.12.11(日) 入試に小説なぜ出ない?
  22.01.10(日) 入試問題作成者も苦しんでいるのです

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