中教審答申
入試改革にもの申す


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2015.01.21(水)


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朝日新聞
2015.01.15



全体像



以前取り上げた内容
2014.12.31 大学入試;大改革を答申




教材
にするとしたら
上級編


@ 中教審は、大学入試改革に関する答申をしました。それによると、これまでのセンター試験は「大量に覚え、短時間で解く」という知識の量を観るタイプでした。提言された入試は「知識の活用力」を問うことが中心になります。

A 答申された大学入試は「大学入試希望者学力評価テスト」(2020年度導入)と名付けられ、思考力や主体的学習姿勢も評価しようとしています。一方、学力到達度を診るために「高校基礎学力テスト」(2019年度導入)が新設されます

B しかしながら、試験の回数が増える上に、高校在学中(2年夏)から「高校基礎学力テスト」を受けなくてはいけません。負担が増えるのではないかという危惧があります。また、部活動・集団討議・プレゼン能力なども加味するとのこと。はたして公平な評価が可能なのか、疑問です。もともと入試は、大学の授業に付いていける学力があるかどうかを問うものです。あれもこれもと注文を付けすぎて、かえって学力低下を招くのではないかと心配です。

C 今回のように大改革をしなくても、現在の「大学入試センター試験」に加えて、各大学が実施する二次試験に工夫を凝らし、充実させれば、十分に「知識の活用力」は観ることが出来るのではないでしょうか?

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コメント
何事も
大改革をするときには
さまざまな軋轢を生むものです。

私自身も
どちらかというと
保守的なタイプですから
まずは「えっ!?」と疑問が浮かびます。

この方の批判については
的を射ていると思います。

短期間で
大量の受験生について
思考力・判断力など判定を下すのは
人間業では無理です。
と思います。

まずは
第一段階として
センター試験で
知識の量でふるいにかけ
人数を絞った上で
じっくりと
2次試験で観ればいいと思います。

そうでないと
大学の先生方が
受験のために
膨大な時間と労力を奪われます。
本来の研究や
学生の指導が手薄になりかねません。

何と言っても
いわゆる
総合的な学力を点数化すること自体
無理があります。

提言自体は
思い切った改革で
これが実現すると
学校教育が
コペルニクス的な転換をします。
素晴らしいことだと思います。

ただ
リスクと裏腹ですので
メリット・デメリットを
慎重に秤にかけて
判断を下してほしいと願っています。