�@　国際テロ組織といえば、本家は「アルカイダ」（ＡＱＡＰ）です。アラビア半島・北アフリカ・シリアを拠点としています。それに対して、近年急成長してきているのがイスラム過激派「イスラム国」です。シリア・イラクを本拠地として 2014年６月、カリフ制国家の樹立を宣言しました。最近、この両者がそれぞれに正当制を主張して、覇権争いを激化させています。この争いが、大規模テロの危険性を増しています。

�A　「カリフ」は予言者ムハンマドの後継者（名前ではない）、イスラム共同体の最高指導者を指します。「カリフ制国家」を掲げるイスラム国はインターネットを駆使して、世界中から若者を集めています。また、アルカイダのかつての指導者ビンラディンを批判しています。これに対してアルカイダは、「正当性に疑義がある」と主張して譲りません。

�B　この度の「フランス連続立てこもり事件」は、この両者の覇権争いと関連しているのではないかと見られています。犯人の兄の方は、アルカイダで軍事訓練を受けています。弟の方は、イスラム過激派と関連があります。今回の事件の折に「アルカイダの犯行だ！」と叫んだと報道されています。