痛みの配分
託す選択


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2014.12.05(金)


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朝日新聞
2014.12.4




全体像













人口減少


 日本の人口のピークは 2008年、1億2,808万人でした。以後は減少に転じ、2040年代には1億人以下になる見込みです。こういう現状にあって、国民の負担と給与の見直し(痛みの配分)は避けられません

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コメント
@結婚しない若者の増加。
A産み育てる子どもの人数減少。
こういう流れが
ますます加速してきています。
原因はさまざま指摘されています。

@については
非正規社員の増加も原因して
男性からすれば
家庭を持てるほどに
収入が無い。

女性からすれば
特に正規社員は
それなりの収入があり
一人住まいの生活に
一定の安定感・満足感がある。
あえて家庭を持つことに
大きな意義を見いだせない。

Aについては
子ども一人を一人前にするには
今の世の中
○千万円かかる。

また
核家族化が一気に進展し
働きながら子育てをする環境が
特に都会では整っていない。
(待機児童の問題など)

というところでしょうか?








胴上げ型から肩車型へ


 高齢者(65歳以上)一人を現役世代(15歳〜64歳)何人で支えることになっているのか見てみると、1965年は 1/10.8(胴上げ型)、2013年は 1/2.5(騎馬戦型)、2050年は 1/1.3 です。

 こういう現状ふまえて横浜市では、介護保険料(65歳以上)を増額してきています。精度がスタートした2000年は月額 3,000円でした。今年、5,000円から6,200円に値上げしました。さらに2025年には 8,000円にする見通しとなっています。

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コメント
年金制度を創出するに当たって
これほどまでに
少子高齢化の時代が
やってこようとは
予想だにしなかったことでしょう。

今出されている改革案の一つが
現役世代が高齢者を支えるスタイルを廃止して
年金積立型にすることです。
当初からそうすべきだったのです。

三世代同居を前提とした
国民年金の月額(約6万円)も
全く持って
制度設計の破綻です。

いまや
全国津々浦々
老人夫婦・独居老人が
どんどん増加してきています。


介護保険料にしても
なけなしの年金から払うわけです。
ますます増額される
今の世の中です。
長生きはするなという
無言のメッセージのように
受け取れるのは
ひねくれているでしょうか?








貧困と格差


 貧困率が上がり、格差が広がってきています。生活保護受給者は、今年度4万人増えて 161万人となりました。子どもの貧困率も、16.3%となり、過去最高です。また、正社員が減少し、非正社員が増加してきています。1990年には 1,000万人でしたが、2014年には 2,000万人を越えました。

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コメント
我が子が
老いた両親と同居して
老後の面倒を見る
日本型の家庭は
だんだん少なくなってきています。

ここ飯南町でも
若者は都会で結婚して
そこで家庭を持って……
というケースが
拍車をかけて増えてきています。

田舎へ我が子が戻ってこないのは
いちばんの理由は
働く場所です。

小規模農業での生計維持が
とても困難になってきた現状にあって
山あいの農家へは
我が子は戻ってきてはくれません。

一方
日本型の雇用形態
長期(終身)雇用
年功賃金
企業別組合


年を経るとともに減少しています。

その反面
昔は季節労務を指していた
非正規社員が
当たり前の世の中になってしまいました。

いわば
働く人の視点からの雇用形態から
雇う人の視点からの雇用形態へ
日本はシフトしてきています。
いまや
労働者は「ひと」ではなく
「もの」扱いに近づいてきています。









今後ますます負担増


 今後も、負担増はますます厳しくなります。医療・介護はサービス絞り込みの上に負担増、高齢者の医療負担増、年金開始年齢の引き上げ、……。これらは覚悟しておく必要があります。

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コメント
悲しい話です。
寂しい話です。
ますます
財布の紐は固くなります。








女性の社会進出


 現役世代が減ることが、問題点の根元の一つです。安倍内閣は「女性の社会進出」を重点の一つにしていますが、社会保障を支える側を増やす意味においても、ぜひ実現したいところです。そのための施策「保育の受け入れ」は喫緊の課題です。

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コメント
職場における男女差別は
先進国においては
日本はもっともひどい国のひとつ。
セクハラ・マタハラ一掃は
政治と社会の使命です。

それと
平均寿命がこれほど延びた日本です。
この上は
健康で
働く意欲があれば
年金をもらわずに
何歳までも働くという
高齢者が輝く社会に
今すぐにでもすべきだと思います。

再雇用制度などと
ちまちましたことを言わず
70歳・75歳まででも
元気で働く日本の社会実現です。

そういう世の中になれば
いろんなことが
かなり解決できるはずです。

かくいう私は
60歳定年で現役を引退。
年金生活に入っています。
相当額の退職金を戴き
それなりの年金が通帳に入ってきます。
ほんとうにありがたく
申し訳なく思っています。

ただ
もし現役で働いて
年金をもらう代わりに
給料をもらうのだったら
今の私なら
後者を選びます。
これにて
年金受給者が一人減。
逆に
社会保障費を支える人
一人増です。

ただし
今や
高度成長時代ではありません。
非正規社員がどんどん増えて来ている社会です。
高齢者がしゃしゃり出ると
若者の正規社員になる門戸を
狭めることになるなら
この名案?は
ご破算です。