教材を作成する
中級編
まわる交差点
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2014.9.21(日)


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基になった記事

ー朝日新聞ー
2014.8.4



全体像








教材文


@ 今、回る交差点が注目されています。名付けて「RAB」(Roundabout)、日本語の翻訳は「環状交差点」。信号機のない円形の交差点のことを言います。ここでは、環状道路を走行中の車が優先です。枝道の車は、車が来ない時を見計らって「環状道路」に侵入し、行きたい枝道に来たら左折します。

A この方式は欧米で導入されており、交通事故の減少や交通渋滞の緩和に成果を上げています。この成果を背景に、昨年から日本でも導入が始まっています。

B このRABは、1960年代にイギリスで始まりました。1990年代にはアメリカで普及し、今では二千か所を超えています。また、オランダ・ドイツ・デンマークなどでも導入され、成果が報告されています。

C 日本では昨年2月、長野県飯田市で初めて導入されました。建設費用は、4,700万円とのことです。以後、軽井沢町、守山市などに導入され、今後は全国に広がる見込みです。

D 環状交差点の長所は、停電でも大丈夫ということが挙げられます。たとえ災害のために停電になっても、もともと信号機がないのですから全然問題ありません。信号待ちもなく、また、これまでのデータから交差点での事故がぐんと減っています。

E ただ、問題点もあります。交通量が多いと枝道が渋滞することです。ですから、交通量の多い場所では有効ではありません。郊外の生活道路、市街地の裏道、高速道路の出口などで有効とされています。

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コメント
ユニークな発想ですね。
信号のないT字路で
優先道路に出るとき
いったん停車して
出るタイミングを計る感じです。

なるほど
停電に強いというのは
魅力です。

交通量がそんなに多くない
5つの道路が交わる場所など
信号待ちがないのも
これは魅力です。

ただ
誰もが環状交差点のルールが
分かっていないと
ちょっと不安ですね。





教材づくりの過程


 新聞の記事やインターネットで興味深い記事を発見すると、要約学習の教材として適切かを考えます。「いける」と判断したら、文章を丸写しするのではなく、文章を「図式化」します。

 教材文は、この図式を見ながら作文することになります。もとの文章の内容から一部を削除したり、他から付け加えたりもします。文章化に当たっては、書く順番、語彙、表現方法など、子ども達を念頭に置きながら作業を進めます。

 なお、初級編といっても、実に大雑把です。それぞれの学級集団の現状に合わせて、「初級」は「中級」や「上級」などに読み替えて使用してください。

 また、要約学習においては、「要約」のノウハウを身に付ける場ですから、該当学年(対象の子ども達)の「読みレベル」より少し低い教材を準備します。

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