教材を作成する
iPSで軟骨の病気再現

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2014.9.19(金)


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全体像





教材づくりの過程


 要約学習の教材づくりの過程について、同じ図式から、上級編⇒ 中級編⇒ 初級編 へと、次々教材を作成していきます。このページでは、2014.9.18 に新聞各紙で報道された標題のテーマを取り上げます。今回参考にしたのは、山陰中央新報と朝日新聞。同じ日に放映された、NHK「クローズアップ現代」の情報も一部を盛り込みました。

 これら情報から図式を書き上げ、まずは上級編の教材を作ります。

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iPS細胞
医療への応用
2種類


 iPS細胞を活用した、医療への応用は2種類あります。

 一つは「再生医療」です。先日は、iPS細胞から作成した網膜の細胞を使って、患者に移植手術が行われました。失った機能回復を目指した、世界初の試みです。

 もう一つは「難病の治療薬開発」です。まずはiPS細胞から軟骨の細胞を作成。さまざまな試薬を与えて、効き目を探す試みがなされました。そしてこの度、「軟骨無形成症」(軟骨が出来ず、低身長になる難病)に効く薬が発見されました。この薬は、治療薬の可能性があります。

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再生医療の例


 再生医療に関しては 2014.9.12、滲出性加齢黄斑変性(難病)の患者に対して移植手術が行われました。今後一年かけて効果や安全性を観察します。良好な結果が得られたら、他の難病(心不全・パーキンソン病・角膜疾患・脊髄損傷など)でも、同じような移植手術が行われます。

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難病治療薬の例


 2014.9.17 付のイギリス科学誌「ネイチャー(電子版)」に、「軟骨無形成症」にスタンチン(コレステロール低下薬)が効くことを発見したと報じられました。

 発見したのは、京都大学・兵庫医科大学のチームです。妻木(京大)教授によると、「マウスでも効果が確認できた。今後、安全性・有効性を検討し、2年以内に治験を開始する。」とのこと。

 これまで、この難病に対しては有効な対策がなく、患者にとって負担が大きい外科的手術が行われるのみでした。今回の発見は、大きな光です。

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これまでの新薬


 これまでマウス実験で成功しても、人間の治験では効かないケースもしばしば。重い副作用の危険もあります。頓挫のケースも多く、新薬の開発には莫大な費用と労力がかかっていました。

 この新薬開発は原因物質を究明し、それに対応した薬を開発するというスタンスでした。が、iPS細胞を活用した治療薬開発は、病態・症状から直接的に薬を発見しようと言うものです。全くスタンスが違います。

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テーラメード医療


 人間の体は不思議です。同じ薬でも、効く人と効かない人があります。副作用がある人とない人があります。これまでの新薬開発においても、副作用のケースがあるとか、効かない人がいるとかの理由で、新薬に承認されなかったケースが少なくありません。

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iPS細胞からのアプローチは?


 その点、iPS細胞を活用した新薬開発においては、実際に人間に投与する前に、効く効かない、副作用あるないについて、細胞段階で調べることが出来ます。例え効く人が少数であっても、新薬承認が可能になります。

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教材

上級編
iPS細胞 医療への応用


@ iPS細胞を活用した、医療への応用は2種類あります。一つは「再生医療」です。先日(9/12)は、患者のiPS細胞から作成した網膜の細胞を使って、移植手術が行われました。失った視力回復を目指した、世界初の試みです。

A もう一つは「難病の治療薬開発」です。9月17 日付けのイギリス科学誌「ネイチャー(電子版)」によると、「軟骨無形成症」(軟骨が出来ず、低身長になる難病)にスタンチン(コレステロール低下薬)が効くことを発見した、と報じられました。これまで京都大学・兵庫医科大学のチームによって、患者のiPS細胞から軟骨細胞を作成し、軟骨が形成される化学薬品を探す実験が繰り返されてきました。そしてこの度、「軟骨無形成症」に効く薬が発見されたのです。

B これまで、この難病に対しては有効な対策がなく、患者にとって負担が大きい外科的手術が行われるのみでした。また、これまでの新薬開発は原因物質を究明し、それに対応した薬を開発するという方法がとられてきました。ところがマウス実験で成功しても、人間には効かないケースもあったり、重い副作用の危険があったりして、新薬の開発には多くの時間と費用と労力がかかっていました。

C その点、このiPS細胞を活用した治療薬開発は、病態・症状から直接的に薬を発見しようという方法です。これまでの新薬開発とは、全く方法が違います。実際に人間に薬を投与する前に、効く効かない、副作用あるないについて、細胞段階で調べることが出来ます。したがって、たとえ投与できる患者が少数であっても、新薬承認が可能になります。

D なお、京都大学・兵庫医科大学のチーム代表、妻木教授(京大)によると、「スタンチンの投与は、マウスでも効果が確認できた。今後、安全性・有効性を検討し、2年以内に人体への治験を開始する。」とのことです。

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図式の一部は、文章化していません。





教材
中級編
iPS細胞 医療への応用


@ iPS細胞を活用した、医療への応用は2種類あります。一つは「再生医療」です。先日(9/12)は、患者のiPS細胞から作成した網膜の細胞を使って、移植手術が行われました。失った視力回復を目指した、世界初の試みです。

A もう一つは「難病の治療薬開発」です。9月17 日付けのイギリス科学誌「ネイチャー(電子版)」によると、「軟骨無形成症」(軟骨が出来ず、低身長になる難病)にスタンチン(コレステロール低下薬)が効くことを発見した、と報じられました。患者のiPS細胞から軟骨細胞を作成し、軟骨が形成される化学薬品を探す実験が繰り返されてきました。そしてこの度、「軟骨無形成症」に効く薬が発見されたのです。

B これまで、この難病に対しては有効な対策がなく、患者にとって負担が大きい外科的手術が行われるのみでした。また、これまでの新薬開発はマウス実験で成功しても、人間には効かないケースもあったり、重い副作用の危険があったりして、新薬の開発に成功していませんでした。

C その点、このiPS細胞を活用した治療薬開発は、患者の細胞を使って薬が効くかどうかを直接的に調べることが出来ます。これまでの新薬開発とは、全く方法が違います。実際に人間に薬を投与する前に、効く効かない、副作用あるないについて、細胞段階で調べることが出来るのです。難病治療に大きな光が見えてきました。

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教材

初級編


@ iPS細胞を活用した「難病の治療薬開発」において、大きな出来事がありました。「軟骨無形成症」(軟骨が出来ず、手足が短くなる病気)に効く薬が発見されたのです。患者のiPS細胞から軟骨細胞を作り、軟骨が形成される化学薬品を探す実験が繰り返されてきましたが、ついに発見できたのです。

A これまで、この難病に対しては、患者にとって負担が大きい外科的手術が行われるのみでした。また、これまでの新薬開発はマウス実験で成功しても、人間には効かなかったり、重い副作用の危険があったりして、新薬の開発に成功していませんでした。

B その点、このiPS細胞を活用した治療薬開発は、患者の細胞を使って薬が効くかどうかを直接的に調べることが出来ます。これまでの新薬開発とは、全く方法が違います。実際に人間に薬を与える前に、効く効かない、副作用があるなしについて調べることが出来るのです。難病治療に大きな光が見えてきました。

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