教材づくりの過程
要約学習の教材づくりの過程について、同じ図式から、上級編⇒ 中級編⇒ 初級編 へと、次々教材を作成していきます。このページでは、世界を震撼させている「エボラ出血熱」を取り上げます。
この出来事については、先日の要約学習「新聞のプレゼン」において、指導者のサンプルとして私がプレゼンテーションをしましたが、そのときに使いました。むろん、図式を脳裏に、何も見ずにプレゼンしました。
図式を作成するに当たっては、まずは、基になった記事(朝日新聞)から、種々情報を図式化。されにインターネットで関連情報を図式に付け加えました。
これを基に、上級編から初級編まで次々に作成していきます。
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WHO
非常事態宣言
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今年8月8日、WHO(世界保健機構)は、エボラ出血熱に関して非常事態宣言を出しました。過去の流行と比べて、ゆゆしき状況にあるとのことです。
先日(8/28)、同じくWHOは、エボラ出血熱をめぐる情報を公表しました。
現在、罹患者は 3,069人、うち死亡は 1,552人。実際はまだ多い可能性がある。今後半年間で、罹患者は二万人を超える可能性がある。8ヶ月後には収束を目指しているが、そのためには
500億円が必要である。
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罹患・流行の経緯
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エボラ出血熱が、最初に発見されたのは、今から約40年前、1976年です。スーダンのとある村で、原因不明の高熱と出血の病に
284人が罹り、うち151人が死亡しました。
検査の結果、新しい病気と判明。最初の罹患者が「エボラ川」のほとり出身だったこと、高熱を発するとともに、鼻や口や耳などから出血して死ぬことから「エボラ出血熱」と名付けられました。
今回の流行は10回目。去年12月、ギニアで2歳の男児が罹患し、死亡しました。その家族も次々死にました。これが今年2月頃、人口密集地に広まったため、一気に広がりました。これまでと比較にならない大規模な流行となっています。
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風習が流行を促進した
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この地方の風習として、人が死んだら、葬儀で遺体に触れるという儀式があります。エボラ出血熱の感染は、体液に触れることにありますから、これによって流行を促進した面があります。
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感染源はコウモリ
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このウイルスの出所については、まだ確定はしていませんが、コウモリではないかとされています。この地方では、コウモリを食べる習慣があり、宿主のコウモリから感染した可能性が疑われています。
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症状
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症状はインフルエンザに似ています。急に高熱を発するとともに、吐いたり下痢をしたり腹痛になったりします。インフルエンザと違うのは、体中から出血して死に至ることです。
ウイルスの種類にもよりますが、致死率は 50%〜90%も達する恐ろしい病気です。
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治療薬は?
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感染の仕方は、インフルエンザが空気感染であるのに対して、エボラ出血熱は体液感染です。血液・唾液・分泌物・排泄物に潜むウイルスが、直接接触した人の粘膜を通して感染します。
流行防止の対策は、隔離しかありません。ただ、このウイルスは、アルコール消毒が有効です。石けん水にも弱く、この液に触れるとすぐに死にます。
また、治療薬ですが、残念ながら開発中です。ただ、アメリカに未完成の薬があります。人体への副作用などの、治験(治療の臨床試験)が済んでいません。日本の富山化学工業製のインフルエンザ薬(ファビピラビル)が有効、という説もあります。
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