日本国憲法の制定
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2014.7.21(月)


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今回は
中学校社会科の教科書
「中学生の社会科」
公民「現代の社会」
(日本文教出版)

P40〜P45
を図式化しました。












日本国憲法制定までの経緯


 1945年8月15日、日本は「ポツダム宣言」を受諾しました。これに伴い、国連は日本へ「GHQ](国連本部)を設置しました。目的は、日本の非軍事化、民主化です。

 憲法は、規則や法律の上位に位置する、国にとって極めて重要な位置にあります。そこで「GHQ」がまず取りかかったのは、「大日本帝国憲法」に替わる新しい憲法「日本国憲法」の制定です。

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三大原則


 新しい憲法の三大原則は、「基本的人権の尊重」「国民主権」「平和主義」です。

 このうち、「基本的人権の尊重」「国民主権」については、リンカーンの言葉「人民の、人民による、人民のための政治」が有名です。

 この理編は、イギリスでは「権利章典」、アメリカでは「独立宣言」、フランスでは「人権宣言」に謳われています。

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日本国憲法
施行までの道のり


 まずは1946年、GHQが示した「改正草案」から始まります。これを受けて1946年3月、「憲法改正草案要項」が定められました。これは、大日本帝国憲法と違って「ひらがな交じりの口語体」です。

 そして、同年11月3日「公布」、1947年5月3日「施行」となりました。

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天皇は?


 気を遣ったのは、天皇の位置づけです。最終的には、天皇は「日本国の象徴」「日本国民統合の象徴」に落ち着きました。

 これによって、天皇に許されたのは国事行為のみ。しかも、内閣の助言と承認の基に行うと定められました。

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憲法を改正するには?


 各議員の2/3異常の賛成を持って「国会が発議」し、国民投票が行われます。過半数を得れば、憲法改正となります。

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集団的自衛権が問題になっています。
集団的自衛権の問題をめぐって

一方
日本国憲法 第9条が
ノーベル平和賞になる
道筋が付きました。





戦争の放棄を定めた憲法9条に
ノーベル平和賞か?


生徒作成の図式












@ 神奈川県の一主婦、鷹巣直美さん(37歳)が始めた「憲法9条にノーベル平和賞を」という動きが急展開しています。今年4月9日、ノルウェー・オスロのノーベル委員会から推薦を受理したとの連絡があり、正式に「ノーベル平和賞」候補になりました。「集団的自衛権」の行使や「改憲(憲法を変える)」が議論される中、「今こそ平和憲法の大切さを世界に広めたい」と願っての行動だそうです。

A この取り組みを始めると協力者が次々現れ、約2万5千人の署名を添えて、今年2月1日にノーベル委員会に推薦書を送りました。受賞者は人物か団体のみで、「憲法」そのものは受賞できません。考えた末、鷹巣さんは受賞者を「日本国民」にしました。

B 2012年の平和賞は、欧州連合(EU)が受賞しています。受賞理由は、「EUは、ヨーロッパの平和と民主主義と人権の向上に貢献した」とされています。鷹巣さんは語っています。「現在のEUには問題もありますが、ノーベル平和賞は、理想に向かって頑張っている人たちを応援する意味もあると思います。日本も9条の理想を実現できているとは言えませんが、9条は受賞する価値はあると思います」。
※ EU =欧州連合。European Unionの略称。ヨーロッパの地域統合体。価値観、平和、市民の福祉を促進することとしている。

C 鷹巣さんは、次のようにも語っています。「日本国憲法は、徹底した戦争の放棄を定めた国際平和主義の憲法です。特に第9条は、戦後、日本国が戦争をできないように日本国政府に歯止めをかける大切な働きをしてきています。実際、日本は今の憲法が出来てから、70年近く戦争をしていません。この間、日本は一人も戦争の犠牲者を出していません。こういう誇るべき歴史を刻んできている日本国民の受賞には、大きな意味があります。これをきっかけに、日本国民が憲法9条を考えたり、平和を考えるたりするきっかけになれば、とても嬉しく思います」。

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指導者サンプル