要約学習を終えて
子ども達の礼状

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2014.7.6(日)


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 2日間で3時間行った、N小学校での要約学習。思いがけず、先生の礼状とともに、40名の子ども達からも心のこもった礼状が届きました。

 礼状だからいいことしか書いていないと分かっていても、受け取ったり読んだりすることは嬉しいものです。生きる喜びを与えてくれます。指導者は子ども達を、認め・褒め・励ます役割を演じるものですが、今回は完全に逆の立場になりました。

 今回は、その中からいくつかを取り上げ、コメントを書くことにしました。

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 2014.6.19 N小学校6年生 要約学習(第2時間目の授業)
 2014.6.26 N小学校6年生 要約学習(第3時間目の授業)














脳裏に図式を描きながら……




嬉しい決意です。
ぜひ新聞を読む人になってください。

人の話を聞くときも
文章を読むときも
頭の中に
図式を描きながら
聞いたり読んだりすると
話の流れが分かります。
構造が見えてきます。
すると
内容がすぅ〜っと入ってきます。

これは習慣にすると
大きな武器(宝)になります。












メモをとる




総合的な学習の時間が始まって
インタビューに出かける機会が
一気に増えたことと思います。

地域講師を招いて
話を聞く機会も増えたことと思います。

さて
子ども達のメモはどうなっているでしょうか?
メモの指導は
どうなっているでしょうか?

図式は
メモの王様です。
ぜひぜひ
子ども達に伝達してやりたいと
心から思っている私です。
















らせん階段




スポーツでも一緒です。
スポ小バレーでも
毎回毎回
パス・レシーブ・アタック
同じことの繰り返しです。

不思議なもので
ある日突然
目から鱗が落ちたように
ぐん!
と伸びて
指導者を驚かせます。

この子は
はやばやと
1回目と比べて2回目は
自覚するほどの成長ぶり!

大勢の前でスピーチできた
成功体験は
これからの生活にとって
大きな節目になったことと思います。












背中を乗り越えろ!







かねがね思っていることがあります。
子ども達には
「やっぱり先生にはかなわないなぁ〜!」
と思わせるものを
さりげなく
時にはこれ見よがしに
見せることです。

そして
子ども達には
やがて
その背中を乗り越えてほしいのです。













図式でプレゼン!




嬉しい言葉です。
図式を事前に描くと
話す内容が
くっきりと脳裏に刻まれます。

事前に書いた文章を
暗誦するという気が遠くなるような
そんな労力も要りません。

この子は
機会あるごとに
図式でプレゼンを重ね
やがては
師匠(いちおうわたくし)を
乗り越えていってくれると
確信しています。














要約学習で学んだことを
これからの生活に生かす





要約学習は
日頃の日常生活を
授業に取り込み
そして
授業で行ったことを
日常生活に返していく
ということを
意識的に行っています。

一般的に言われている
(生活に)生きてはたらく授業です。

授業外の
そういう地道な積み重ねこそ
要約力を伸ばす
大きな大きな秘訣です。














人に話すときは
図式を描いて……!





そうそう
思いつくまま
とりとめもなく話すのは
いわゆる井戸端会議です。

井戸端会議は普通に出来るのに
いざ
改まった場で
まとまったスピーチが出来ない。

こういう生徒に
出会ってきましたが
共通しているのは
図式(話の構想図・構成図)が
描けないことです。
こういう生徒は
例外なく
作文がダメです。

図式力を伸ばすことこそ
スピーチ力・作文力を伸ばす
底力なのです。
















図式の力




手元に図式メモを持って
スピーチすると
たとえ途中で
頭が真っ白になっても
大丈夫です。

この子が書いている通り
困ったときの図式さん。
図式を見ると
一瞬で迷路から抜け出せます。

今自分がどこを歩いているのか
(話しているのか)
次はどこへ向かえばいいのか
(次にどんな内容を言えばいいのか)
瞬時に了解します。

キーワードの羅列ではなく
図式だから出来るのです。
















頭にメモする




音声言語でインプットし
音声言語でアウトプットする学習は
ちょうど伝言ゲームです。
教室は大いに盛り上がります。

脳が喜んでいるんです。

人類は
気が遠くなるような
長い年月をかけて
聞いたり話したりという
脳の構造を造り上げてきました。

本能とでも言うのでしょうか?
努力しないでも
自然に身に付く能力だとされています。

しかし
読む・書くについては
人類にとって
歴史が浅い分野です。
学習しないと
どうにもならない能力です。

アフガニスタンの成人男女の識字率は
男性=49%
女性=19%
学校に通えないと
なかなか身に付かない能力です。

そしてさらに
読み ⇒ 書き
特に「書き」の方を鍛えて
井戸端会議から脱却し
堂々とスッキリとした
スピーチが可能となります。














記憶力が高くなる




文章を読んで
図式化する過程で
内容が構造化して
脳裏にインプットされます。

そのインプットされた内容を
誰かに話して聞かせると
確かな記憶となります。

晩強の時には
ぜひ活用してほしいものです。

聞く人がいないときには
壁に向かってでもいいし
ドラえもんに聞かせてもいいんです。














新聞の記事を図式化する




最近はネット社会です。
むろん
記事はインターネットでも
十分読めます。

しかし
子ども達には
そのベースとして
紙媒体で読んでほしいと
強く願っています。

新聞の記事を要約(図式化)する。
この積み重ねは
例外なく読解力を底上げします。

受験生に限らず
お勧めの学習です。







この他の礼状も
驚くべきことに
内容、文章ともに
これが6年生か!

驚きと喜びをもって
拝見しました。

ここまで
感謝の気持ちで
手紙を書いてくれた
40人の子ども達に
心から頭が下がるとともに
感謝の気持ちでいっぱいです。

そして
日々忙しい学校にあって
こういう機会を作られた
校長先生・担任の先生には
心から敬意を表します。

この感謝状を書くことを通して
子ども達は
かけがえのない
重要なことを
身をもって学んだことと思います。

そして
私にエネルギーを
確かに注入してくれました。

「要約学習」は
人が生きていく上で
きわめて重要な能力を
ごっそりと引き上げてくれます。

これまで
そういう気持ちで
授業をしてきたり
研修会に出かけたりしてきています。

今回の手紙は
私に
力を与えてくれました。

これからは
これまで以上に
一期一会
心を込めて
全力投球で
要約学習に関わっていきます。

















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