赤来中学校のように、要約学習を「総合的な学習の時間」に位置づけ、年間通して実践するスタイルが、一番のお勧めです。
しかし、せっかく設けられた「総合的な学習の時間」は、各学校めいっぱいに活用しておられます。そこに「要約学習」を潜り込ませることは、なかなか難しいという話しも聞きます。
そこで、例えば次のようなスタイルはいかがでしょうか?
(1) 国語科の時間から捻出する。一つの教材が12時間扱いとなっていれば、そこから1時間、何とか生み出すことは出来ないでしょうか? 要約学習でのねらいと国語科の読解力育成とは、大きく関わっています。
(2) ちょうど「読書の時間(朝読書)」や「基礎ドリルの時間」のように、10分程度の短時間を生みだし、継続するスタイルは採れないでしょうか?
(3) 例えば、毎月第3水曜6時間目にあたる時間を、要約学習に充てることは出来ないものでしょうか? カウントは何にするかは、要約学習の内容によります。
(4) 週休土曜日の活用が考えられます。どうやら東京で一般的になっている「土曜活用」(月2回)が、全国に広げられる方向にあるようです。これを活用できないでしょうか? 講師は、ボランティアで地域から募ります。要約学習のスタイルが理解できれば、指導できる方は沢山おられると思います。
(5) 要約学習の趣旨を常に念頭に置き、全ての教科、教育活動において、「聞く⇒まとめる(図式化)⇒発表」を意識的に導入する。
(6) 子ども達の視点に立つと、要約学習で目指している学力「総合的な学力」を伸ばす機会は、学校生活の中にふんだんにあります。「聞く⇒まとめる(図式化)⇒発表」の力をつけることを、全ての子ども達が念頭に置き、学校生活を送るだけで、ぜんぜん違います。