@ 白血球の型「HLA-A24」を持つ人は、新型コロナウイルスの感染細胞を攻撃するという実験結果を昨年12月初め、理化学研究所のチームが発表しました。日本人初め東アジア人は、欧米に比べて新型コロナウイルスの感染者や死者が圧倒的に少ないことがデータ(下表)から判明しています。日本人特有の何らかの要因(ファクターX)があるのではないか? ということはコロナが流行し始めた頃(2020年4月頃)から言われていました。
A 今回の発表によると、白血球の型HLAの一つ「HLA-A24」は日本人の約6割が持っていることが判明。新型コロナウイルスが流行する以前に(6種類存在する)コロナウイルスに感染した経験がある人が(同じ仲間の)新型コロナウイルスに感染すると、体内で眠っていたキラーT細胞が速やかに増え、新型コロナウイルスを攻撃しているとのことです。
B 白血球の型HLAにはさまざまな型がありますが、欧米人と東アジア人では違いがあることは以前から知られていました。ただ、今まではそれが新型コロナウイルスの重症化を予防するかどうかは分かっていませんでした。今回の研究の結果、白血球の型HLAの一つ「HLA-A24」の存在の有無が、東アジア人と欧米人との違いを生んでいることを裏付けました。