@ カメムシは植物の汁を吸う昆虫です。カメムシは嫌なにおいを出すとともに、コメなどの農作物に被害を与える害虫(=人間にとって良くない虫)として嫌われています。しかし、カメムシにとって悪臭(臭いにおい)は、敵から身を守るための大事なものです。
A この臭いにおいは、仲間に危険を知らせる役目を持っています。強烈な臭いにおいの時は「危険だ、逃げろ!」という合図です。逆にあまり臭くないときには「みんな集まれ!」と知らせる合図として使い分けています。
B ところで、あの嫌な臭いはカメムシにとって臭くないのでしょうか? これに関して、実験結果があります。ビンの中に数十匹のカメムシを閉じ込めてビンを揺さぶると、カメムシたちは仲間に危険を知らせるために、いっせいに強烈な匂いを振りまきます。ビンの中に匂いがいっぱい溜まり出すと、カメムシたちはビンの中で次々に仰向けに倒れてピクピク体をけいれんさせ、気絶してしまったそうです。