@ 動物のしっぽというのは、魚の形と関係があります。今からおよそ5億年年前、地球の陸地にすむ動物はいませんでした。この頃の生き物は全部、海の中に棲んでいました。そして、魚は泳ぐために尾びれを持っていました。
A その後、魚の一部が水辺や陸地で暮らすようになり、それがやがていろいろな動物に進化していきました。魚のとき、ひれだったところが手や足に変わり、尾びれはしっぽに変化したのです。ヘビやトカゲなど爬虫類にとって、しっぽは走るときバランスをとるのに便利です。哺乳類は、この爬虫類から進化した生き物ですからしっぽがあるのです。
B もともと泳ぐための道具だったしっぽが、クモザルでは木にぶら下がるための道具となりました。リスやキツネは、寝るときに身体に巻きつけて毛布代わりにしました。ウシ・ウマ・ゾウなどは虫を追い払う道具になりました。反対に人間は、しっぽの使い道がほとんどないため、いつのまにか無くなってしまいました。