@ 人間に一番よくにている動物はサルです。サルとひと言で言っても、いろいろな種類のサルがいます。私たちの祖先を1000万年くらい前までたどっていくと、そのときにいたサルは人間の祖先であると同時に、チンパンジー・ゴリラ・オランウータンの祖先でもあるのです。この共通の祖先からオランウータンが分かれ、続いてゴリラが分かれ、そして500万年くらい前に、チンパンジーとヒトが分かれたと考えられています。
A 分かれたといっても、チンパンジーとヒトが突然、別々に生まれたわけではありません。何千年、何万年という長い時間をかけ、少しずつ変化をしながら現在のようなヒトの姿になったのです。これを進化といいます。はっきりとした境界線があるわけではありませんが、最古のヒトは、今から400万年ほど前、東アフリカにすんでいた動物とされています。
B 「アウストラロピテクス」と呼ばれているこの動物は、まっすぐに立ち2本の足で歩いていました。チンパンジーには見られない、ヒト独特の特徴を持っていました。しかし、脳の大きさはチンパンジーほどで、進化の途中であることが分かっています。この猿人「アウストラロピテクス」が子孫を残しながら、次の世代へとつないできたおよそ400万年の間に少しずつ体が変化し、現在の私たち(ヒト)が生まれてきたと考えられています。