@ アメリカ南西部やオーストラリアの砂漠に、アリの一種で「ミツツボアリ(蜜壺蟻)」が暮らしています。その名の通り、ミツをたっぷりと貯めこんだ大きな腹が特徴のアリです。普通、アリはエサを「巣の中」に貯めます。ところが、ミツツボアリは花があまり咲かず、エサが少ない砂漠の中で生きています。そこでミツツボアリは、体にミツをためて保存しておく方法で生き延びてきているのです。
A 食べ物が少ない季節になると、この蓄えたミツを仲間に口移しでもらって、生き延びるのです。もちろん、すべてのアリがこんなお腹が大きい状態になってしまっては、外にエサを採りに行けません。そこで、エサを運んで来るグループと蜜を体に貯め込むグループと、二つのグループに分かれているのです。
B オーストラリアの原住民であるアボリジニーは、ミツツボアリを食用としています。お菓子代わりに腹部のみを噛みちぎって食べています。このアリのお腹は、高タンパクで栄養価たっぷり、とっても甘くておいしいとのことです。