@ ミノムシの幼虫は、初夏に卵から出てきます。すると、生まれた幼虫は親が作ったミノの外へ出て行き、自分でミノを作ります。そして、秋までにいろいろな木の葉っぱを食べて大きくなり、冬は木の枝にミノをくっつけて冬眠に入ります。
A ミノムシは、ただじっと木にぶら下がっているのではなく、移動するときや餌を食べるときは、ミノの上の部分から上半身をのりだして動きます。しかし、鳥などの天敵や人間が近づいてくると、すっと頭をミノに引っ込めます。
B ところで、日本最大のミノムシである「オオミノガ」が、急に数を減らしています。原因は、外国から日本に入ってきた「オオミノガヤドリバエ」というハエです。このハエは、オオミノガがいる近くの葉っぱに小さな卵を産みます。オオミノガの幼虫が葉っぱと一緒にこの卵を食べたら、ハエの幼虫が体の中に入ります。ハエの幼虫はオオミノガの幼虫の栄養を横取りし、翌年の初夏にオオミノガの幼虫の体を突き破って出てくるのです。