要約学習を
日ごろの生活に生かす

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〜 文章や話を図式化(3D化)する意味について 〜

2022.3.7


要約学習趣旨の部屋へ


2月28日
今年度最後の
要約学習の授業を終えました。
以下は
教職員の皆さんに
お届けしたお便りです。



令和4年3月1日


 今年度も年間通して「要約学習」の授業を組み込んでいただき、ありがたく厚く感謝申し上げます。どの学級も学習規律がしっかりしており、全員が前向き意欲的に学習に取り組んでくれたことを、たいへん嬉しく頼もしく思っております。

 つきましては今年度の授業を終えるに当たって、繰り返しになりますが、先生方に「要約学習の趣旨」の一端をご説明しようと思い立ちました。

 読み取る力(読解力)や聞き取る力(聴解力)の向上、話す力(スピーチ力)や文章を書く力(文章力)の向上は、学力の基盤になるとともに日常生活をより豊かにしてくれます。一方、日頃の生活や授業は「聞く・話す・読む・書く」の連続です。これなくして日常生活は成り立ちません。日常生活すべてが、言語力育成の場(チャンス)です。

 ところで、先生方には生徒の皆さんにに説明したり語りかけたりすることの連続です。生徒の皆さんが理解しやすい話し方、説得力のある話し方は、授業力(指導力)を根底から支えています。よりシンプルでより端的に話すに比例して、子ども達の理解力はぐんぐん高まります。先生は子ども達にとって、かけがえのない(話し方の)お手本にもなっています。

 なお、図式は「右脳」を使います。内容を映像化し、まるごと理解を可能にしてくれます。一次元(文章)を三次元の姿に仕立て直します。したがって、図式の活用は多方面にわたっています。

※ 書籍・新聞など読んだりテレビを視聴したりしながら、必要箇所を図式化。 →情報のカプセル
※ さまざまなマニュアル(災害時の避難など)の図式化。 →行動様式が一目瞭然になる。
※ スピーチの準備としての図式化。 →図式をもとに「語りかけるようなスピーチ」が可能になる。
※ 考えを練ったりまとめたりするときに、図式を活用。 →より立体的に、視覚的に構想できる。

 以下、蛇足です。

※ 後で人に話すつもりで読んだり聞いたりすることが、言語力育成のコツです。
※ 自分の言葉で短く言い換えることが出来て、初めて「理解した」と言えます。
※ キーワードを渡り歩きながら全体の大きな流れを把握できる力こそ、読解力の基盤です。
※ 右脳を駆使し、文章が絵図や一覧表などになり、内容を脳裏に一望できる力が、読解力の基盤です。
※ 読解力の育成にあたってはインプットも大事ですが、アウトプットを育てることが重要です。

 
* アウトプット(人に説明すること)の訓練は、頭の働きを向上させます。
 * アウトプットは自分が納得していないと出来ません。
 * アウトプットは能動的です。アクティブラーニングの根幹はアウトプットです。

 終わりになりましたが、生徒の皆さんが今後も折に触れて「図式力」を導入・活用され、言語力の更なる向上と学力の基盤を培いながら、ぐんぐん成長されることを祈っております。。

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