@ はじめに、上昇気流について説明します。上昇気流とは、上向きに吹く風のことです。わたしたちは、風はふつう横に吹くものだと思いがちです。ところが、空の上では、横だけでなく、上や下に吹いたり斜めに吹いたり、いろいろな方向の風があるのです。
A ところで、雲ができるところには、必ずこの上昇気流が起こっています。というより、雲は上昇気流で作られるものなのです。つまり、水蒸気(水分)を含んだ空気が上昇気流で上に持ち上げられます。すると、空気中に隠れていた水蒸気が、空の高いところ(上空)で冷やされて、水の粒になって現れ、雲になるのです。
B したがって、上昇気流のあるところではどんどん雲が作られています。その反対に、下に向かって風が吹くところでは雲は消えてしまいます。雲の中やそのまわりでは、いつも上に吹く風と下に吹く風が吹くいていますから、雲もできたり消えたりしているのです。これを遠くから見ると、雲の形が変わっていくように見えるのです。