授業を終えて
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2020.2.16(日)


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要約学習の基本の部屋


事後、先生方へのメッセージ


 今年度はすべての学年で「要約学習」を設定していただき、ありがとうございました。どの学級も授業に対して前向き・意欲的で、授業を進めていてやり甲斐がありました。学校全体に勢いを感じ、たいへん嬉しく思っております。

 要約学習は平成19年度、赤来中学校でスタートしました。生徒の調べ学習の実態「資料を丸写しする」、プレゼンの実態「予め書いた作文を棒読みする」を打破する目的で始まりました。

 1年生・2年生については、「音声言語のみの授業」を行いました。これは、日頃の学習でも当たり前に出てくる場面です。今回のスタイルを折に触れて導入されると、継続的な「聞き取りからのプレゼン練習」になるとともに、人前で堂々とスピーチ出来る基盤を培うことが出来ます。また、(音声か文字かの違いだけ、脳内で使う回路が同じなので)読解力向上にもつながっています。

 池上彰さんが言っておられます。「後で人に内容を伝えるつもりで聞き、自分の言葉で説明できて初めて、話の内容を理解できたと言えます。」 ……これは、文章を読む場合も同じです。読みながらキーワードをピックアップし、話の流れを端的に把握できる力(「要するに◎◎◎◎◎◎です」と伝える力)、これが読解力(聴解力)です。

 3年生からは文章を図式化し、それを基にプレゼン(内容伝達)する学習指導過程の授業を展開しました。(個人差はありますが)3年生はキーワードを捉えることが難しいようです。しかし図式を体験するうちにコツを掴み、4年生以上になると「構造的な図式」を書ける児童が増えてきます。図式力の向上と共に、言語力(聴く・読む、話す・書く力)が伸びていきます。

 4年生以上の授業後半は、
@聞き取りメモ(図式化)と再現化、
A自分の考えを図式でまとめて発表する学習指導過程を行いました。

 @は学習場面でよく出てきます。今後の授業でもどんどん「聞き取りメモは図式」を導入していかれることをお勧めします。Aは、「さまざまな課題について自分の考えをまとめて発表する」という「情報活用能力(メディアリテラシー)」を伸ばす学習でした。

 自分の考えをまとめるとき、作文するのではなく「図式で構想を練って考えをまとめる」というスタイルは、負担感も少なく短時間で考えをまとめることが出来ます。また、書いた図式を基に(端的に)発言することが出来ます。プレゼンやスピーチ力育成にも寄与します。

 今回の授業をきっかけに、要約学習の趣旨を生かした学習が各教科の授業でどんどん展開されることを願っております。

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