@ 地方は高齢化と少子化で「過疎化」が進んでいます。そんな地域に暮らす高齢者の「足」(移動)をどう守っていくか。自動運転車の開発・活用が進むなか、以前からあるゴルフカートの転用(活用)が注目されています。国交省は全国13か所で「自動運転サービス」の実験を進めており、2020年ごろから実用化に入る見通しです。
A 実験か所の一つ、秋田県上小阿仁(かみこあに)村では2019年1月、7人乗りゴルフカートが全長4キロの道を走りました。道の駅「かみこあに」を中心にして、住民を役場・郵便局・高齢者福祉センター・診療所などへ送迎するほか、農家が生産する野菜やコメを道の駅に運んだり、(運転できない)高齢者には注文の商品を届けたりしています。
B このカートはゴルフ場でお客がコースを移動するときに乗る電動車です。時速12kmで、道路に埋めた電磁誘導線に沿って自動で走ります。カートは(カーナビで使っている)GPS機能・障害物検知センサー・自動ブレーキを備えています。現在は運転席に地元のボランティアが座っていますが、ハンドル操作はしていません。緊急時のみ運転を代わります。高齢者は安くて便利なので、たいへん喜んで利用しておられます。